Hello!Baby ページ22
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「もう出てきますよ！」
先生や、助産師さんの声かけの通りに息をして、力を入れて、を繰り返し、ようやく、その時を迎えた。
感じたことのないくらいの痛みに、絶叫しながらも、ズルリと、赤ちゃんが出て行くのが分かった。
その瞬間に、ふわーっと身体が楽になって。
聞こえた赤ちゃんの産声に、一気に安堵感が溢れ出す。
「元気な女の子ですよー！」
助産師さんから、そう言われて、そっと胸に小さな小さな赤ちゃんを抱く。
「パパもイケメン、ママも美人さんだから、産まれたてでも美人さんだーって分かりますね！」
助産師さんのコメントに笑いながら、予定よりもだいぶ早く、やっと会えた赤ちゃんの温かさに、涙が出てくる。
『…赤ちゃんのくせに、鼻高いの分かるね(笑)』
KC「顔立ちハッキリしてそうだなー(笑)」
グズグズと泣きながらもケンチさんにここが似てると話すと、私のここにも似てるとケンチさんが嬉しそうに笑って言ってくれるから、本当に幸せで。
この瞬間をずっとずっと待ち焦がれていたんだ。
予定よりも早かったし、身体も小さいから、ということでNICUに入るらしく、赤ちゃんと一旦離れることになった。
KC「…A、ありがとうね。」
『…なぁに、急に…』
私自身も処置を受けて、病院に運ばれていく中で、ぽそりとケンチさんが呟いた。
KC「…長い間、チビを守ってくれて、命がけで頑張って…こうやって出会わせてくれて。本当に感謝してる。」
『…ううん。けんちゃんも、いっぱい協力して、支えてくれたから。こちらこそ、ありがとうだよ。』
KC「…予定よりだいぶ早いの、前のめりで、俺らの子っぽいよね。」
『…それ、お母さんにも言われたんだけど(笑)』
KC「さすがお母さん(笑)」
ケラケラと笑いながらも、疲労が大きくて、だんだんと瞼が重くなっていく。
KC「…お疲れだろうから、今日はゆっくり休んで。俺もそばにいるから。」
『…あ、陸ちゃんに、連絡…ヒロさん、にも…』
KC「ぜーんぶ俺がやっとくから！Aは身体を休める！いいね？」
『…わか、った…』
アレもコレも…と言い続ける私の言葉を遮りながら、私の頭を撫でてくれる、大きな手の温もりに、そのまま私は意識を手放した。
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ユキ(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます(*^^*) (2021年9月30日 21時) (
レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
rhszh(プロフ) - 更新ありがとうございます！早速読みました！最高です！お誕生日おめでとうケンチさん！ (2021年9月30日 0時) (レス) id: e78e4a67b5 (このIDを非表示/違反報告)
きき(プロフ) - にゃんちゅうさんの小説大好きで何回も読んでいます！赤ちゃんも産まれてこれからどうなっていくのか続きが楽しみです！ (2021年4月9日 0時) (レス) id: 1cb6a41e93 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - キャー(／▽＼)♪ (2020年9月30日 7時) (レス) id: 5f63e3cc55 (このIDを非表示/違反報告)
きくりん(プロフ) - あらあらケンチさん鋭いですね。啓司さんとケンチさんの中が悪くなりませんように (2020年9月7日 0時) (レス) id: 97f67c1a4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃんちゅう
| 作成日時：2018年12月16日 0時
