Granatapfel … ＊6

発覚する ページ44

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TE「まーた啓司に持ってかれたね。」
AK「旦那の立場ねぇなぁ…」
NS「…具合悪そうでしたもんねぇ、最近。」
SH「…A、また泣いてたんだろうなぁ…1人で…」

リハーサルを中断し、啓司とAを待つ間、離れた場所から、グサグサと、4人の言葉が突き刺さる。

KC「…あのねぇ…俺も、ずーっとほったらかしにしてたわけじゃないですからね。」
TE「…どうだか。」
KC「…ちゃんと家で話もしたし、メシだって食わせてたもん…」
AK「ペットかよ(笑)」
「でも、いつも触ってるから分かりますけど、ガリガリになりましたねぇ…」
NS「ちょっと(笑)言い方気をつけて(笑)」

いつの間にか帰ってきたシュンも加わるもんだから、女性ダンサーズも何事かと近寄ってきて、ややこしいことになってくる。

KC「不安定なんだよ、ファイナルだし。」
SH「Aと歌わない、ファイナルのアンコール…なんですよね…」
NS「…ひとりぼっちで、俺らが終わるの、待ってるわけですよね。」
AK「…そりゃ不安だよな…」



KC「最後のステージだしね。」
TE「まー、三代目リーダーたちがいるから、大丈夫でしょ。」



てっちゃんと、重なって発した言葉に、矛盾が生じていることに気づいたのは、シュンだった。

「…ん？最後のステージ？直人さんと直己さんがいるから大丈夫って…どういうことですか？」
KC「直人と直己が…何？」
TE「…あー、いやー…」

何か隠そうとしているてっちゃんに詰め寄ろうとすれば、グッと肩を掴まれる。


SH「…ケンチさん…最後のステージって…どういうことですか…」
NS「…A、辞めるんですか？」

振り返れば、将吉とねっさんが不安そうな顏でこちらを見ていて、その後ろでアキラが困ったように笑い、2人を落ち着かせようとしていた。

きっと、アキラは知っている。

てっちゃんの話していることも。
俺の、話していることも。

TE「…俺から話す！俺、この間のEXILEのリハの時、見ちゃったんだよ…Aとガンちゃんが2人で会ってるの…」

また、一人ぼっちで抱え込んで、泣いていたのかと思い知らされる。

TE「…キス…されてたけど…でも、ちゃんとガンちゃんに話してた。もう2人では会えないって…ケンチに、誤解されたくないからって…」

俺のために強くあろうとしなくていい。

TE「ガンちゃんが…来るから…だから…ちょっと不安なのかな…って…」


2人の時間だって、きちんと大切にするから。

だから、一人ぼっちで泣かないでいいんだよ。

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