知られたくない秘密 ページ7
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玲於の言葉に従って、髪を下ろしてリハーサルに挑むけれど、汗のせいで髪が肌に張り付いて、気持ち悪い。
涼太「…くくればええやん。」
『…玲於がやめろって。』
涼太「何それ(笑)」
休憩に入って必死にタオルで汗を拭っていると、涼太くんにツッコまれる。
『…大人の事情〜。』
涼太「ますます気になるんですけど(笑)」
『涼太くんは知らなくていいの!午後ボイトレだよね?』
涼太「いんや。ランペと合同レッスン。」
『…え?そうだっけ?』
涼太「…ボーカルだけね。」
『…そうだそうだ。BOTのやつね。陸ちゃんに会うの久しぶりだなー!』
涼太「…なぁ、Aさ…」
『この前約束してた陣くんと陸ちゃんと4人でご飯食べに行こうってやつ、早く実現させたいね!あ、でも涼太くん忙しいか…』
何かを聞こうとする涼太くんを遮って、わざと明るく振る舞う。
涼太「…あんま無茶すんなよ?」
『…お前もな。』
涼太「…うっさいわ(笑)」
頭をくしゃりと撫でられると、妙に気恥ずかしくなって、逃げるようについついふざけてしまう。
「お疲れさまでーす!」
涼太くんと戯れながらスタジオを出ようとすると、入れ違いに次の時間帯に使うメンバーが入ってくる。
「お、Aちゃんじゃーん!」
『…げ、神谷…!』
そこには天敵がいて、この後ランペのパフォーマー陣がここを使うのだと分かる。
早く逃げなくては。
頭の中で、警報が鳴り響く。
健太「昨日は亜嵐さんとこ泊まったの?」
『ちょ!余計なこと言わないで!』
涼太「え、亜嵐くんのとこ泊まったの?」
『帰ったよ!ちゃんと!家で寝た!』
健太「またまたぁ〜!飯中ずっとけんたの見えないとこでイチャイチャ触り合ってたの気付いてんだからねー?」
じろり、と涼太くんの視線がこちらを向く。
健太「俺と別れた後…ねぇ?絶対ヤッたっしょ?」
『…バカじゃないの?!』
神谷が爆弾を投下すると、拭いたはずの汗が、背中を伝う。
弁解しようと、涼太くんの方を振り向くと。
樹「…っ…お疲れさま、です…」
気まずそうにそう言ういっちゃんがいて。
挨拶を返す前に、目も合わさずに、スタスタと奥のテーブルに向かっていってしまった。
『…もうっ…ホント神谷嫌い…』
健太「…面白くなりそうじゃん、BOT。」
『…苦痛でしかないわ!バカ!』
神谷に暴言を吐いて、涼太くんの手を引いてスタジオから逃げ出した。
いっちゃんが、こっちを見てるなんて知らないまま。
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usa(プロフ) - 突然のコメント、失礼いたします。つい先日この作品に辿り着き、とってもハマって何度も読み返しています!続きのパスワードについて、私も教えていただきたいです!引き続き、更新を心待ちにしております! (2020年10月11日 23時) (レス) id: a03a04a4f7 (このIDを非表示/違反報告)
sui(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。ずっとこの作品が好きで、何度も見返しています。続きの2のパスワードは教えてもらえないでしょうか…? (2020年10月6日 11時) (レス) id: 2efd24e246 (このIDを非表示/違反報告)
冬 - はじめまして(*^^*) いきなりすみません...。 物語読んでいて思ったのですが...。 メンバーさんそれぞれの台詞の時行間隔あけて はどうでしょうか? 行間隔が詰まっていると読みにくいので...。 (2020年5月1日 16時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんちゅう(プロフ) - ゆんさん» もう、リアルいっちゃん見るたびに早くイチャイチャさせたくて仕方なくなります(笑)あのビジュアルで、お前しか考えられないとか言われたら…もうぶっ倒れもんですよね…! (2019年9月4日 2時) (レス) id: 8820865f3c (このIDを非表示/違反報告)
にゃんちゅう(プロフ) - みなさん» 絶賛作成中です!ひと段落ついたらパス外しますので、しばらくお待ち下さい! (2019年9月4日 2時) (レス) id: 8820865f3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃんちゅう | 作成日時:2019年6月10日 0時