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「…さっきの…藤原くん、だっけ?」
樹「…どうも。」
翔平「え?!いつ会ったの?!」
山彰「…翔平。静かに。」
「じゃあ、この子たちがAがサポートで付いてるアーティスト?」
陣「はい!RAMPAGEって言います!」
リキヤ「いつもAさんにはお世話になってます。」
リーダーたちが愛想良く、挨拶をしている間も、原川ユウジはAさんの髪を撫でたり、手を握ったり…とにかくAさんの隣にピッタリと寄り添って、離れようとしなかった。
「…若い男捕まえて、お姫様気分だ?(笑)」
『…違うよ?…もう母親目線かも(笑)』
目の前で、イチャイチャしながら話す2人に、見ていいのか、見てはいけないのか…戸惑う俺ら。
なんだ、仲良いじゃん。
単純にそう思う光景だった。
陸「お2人って、お付き合いは長いんですか?」
「あー、うん。まぁ。7年?うん、そんくらい。」
『…会った時間とか、密度にしたらずっとずっと短いと思うけどね。』
「だから、ついてこいって言うてるやん。」
瑠唯「え、プロポーズですか?!」
「まぁ…俺は結婚したいなぁ、て思ってるんだけどね。」
『…もう、いいでしょ。その話はおしまい。ちょっと私、トイレ行ってくる。』
先のことだって、ちゃんと考えてくれてる超有名人の彼氏。
お金にだって困らないだろう。
そんな彼にプロポーズ紛いの言葉をかけられても、嬉しそうではなくて。
健太「…けんたもトイレ行ってきますー。」
陣「おー、気ぃ付けやー?」
ふらふらとトイレに向かった彼女を追いかけるように、俺も立ち上がった。
Aさんが、トイレの前の壁に寄りかかって、こちらに視線を送る。
『…来ると思った。』
微笑んだ彼女は、可愛らしさと、妖しさとを兼ね備えていて。
健太「…Aさん、今…幸せ?」
彼女の魅力に、引き寄せられるように近づいた。
『…分からない…』
指先の少し硬い、小さな手を握りしめると、距離が近くなる。
『…また明日から取材だ、収録だーって…予定、詰まってるんだって。』
健太「…うん。」
『…近くにいても…一緒にはいられない…』
健太「…うん。」
『…寂しい…』
そう言って、俯いた彼女に。
健太「…俺が、いるよ…」
歯止めが効かなくなった俺は。
健太「…けんたは、ずっと一緒にいる。離れない。」
今度こそ、その柔らかな頬に触れて。
健太「…けんたのこと、好きになってよ…」
ピンク色の唇に、何度も何度もキスをした。
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ゆあ - 切ないです、、 (2019年6月18日 0時) (レス) id: 0eaf3d3c12 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんちゅう(プロフ) - ゆあさん» めちゃくちゃお久しぶりの更新になってしまってすみません!ちょっとずつ進めてますので、またどうぞいらしてください♪ (2019年6月10日 23時) (レス) id: 8820865f3c (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - めちゃくちゃ久しぶりです! (2019年6月10日 0時) (レス) id: 0eaf3d3c12 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんちゅう(プロフ) - ゆあさん» ちょこっとずつの更新ではありますが…どうぞお楽しみください☆ (2019年5月15日 22時) (レス) id: 8820865f3c (このIDを非表示/違反報告)
にゃんちゅう(プロフ) - ゆずさん» リキヤさんにはやっぱり健太さんを締めていただかないと…!そして、突然のチャラいっちゃんに変貌ですみません(笑)いっちゃんに荒らしてもらいますよ〜! (2019年5月15日 22時) (レス) id: 8820865f3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃんちゅう | 作成日時:2019年2月9日 1時