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琥珀と李 ページ14

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静まり返ったフロアに、座り込む琥珀。
その足元には何本もの煙草の吸殻が転がっていた。


「はぁ〜…別の景色ですね。夜は音と光で煌びやかな空間なのに、何もなくなると、空しいただの箱。」

突然現れた李にハッと顔を上げると、ニヤリと笑って琥珀に話し続ける。

「これは…あの時の貴方みたいですよ…」

真っ直ぐに琥珀を見つめながら言うと、琥珀の頭には、雪が舞う、あの日が浮かんだ。



*


「琥珀さんですよね?」

全てを投げ出して、逃げ出したあの日。
真っ黒な傘を差す男に声をかけられた。

「…何もんだ、てめぇ。」
「…私はね、あなたが一番欲しい情報を持っている。」

少しずつ近づき、ニヤリと笑ってそう告げた男に思わず掴みかかると、相手は取り乱す様子もなく、ジッとこちらを見つめていた。

「…何を知ってんだ…おいっ!」

ふ、と腰元に小さなナイフが当てられていることに気が付き、相手を睨みつけながら、そのナイフを掴む。

「…どうしたんですか?その顔は。…慌てないでくださいよ!!」

パッと身体を離した男は、少し笑いながら、話し出す。


「私が知っているのはね…あなたの友を殺ったモノ。」


その話はもううんざりだ、といった様子で琥珀が立ち去ろうとすると、男は琥珀を呼び止める。


「…もうその話は終わった。」
「知ってますか?本当の犯人…。あなたの友を殺ったのはね…九龍グループの人。」
「…九龍?」
「ムゲンを解散に導くための…見せしめだと思われますよ。」

男の言葉に振り返り、表情を歪めると、男は顔の横で、ひらひらと茶封筒を揺らす。
それを掴み取り、中身を確認すると、証拠の写真や書類などが挟まれていた。


「私なら…協力できますけどね。」

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- もう更新はされないのでしょうか? 最初から一気に読ませてもらいましたがとても続きが気になります。更新されるの待っていますね。 (2019年5月12日 20時) (レス) id: 8656a872ff (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 更新されないんでしょうか? (2017年12月24日 3時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮夢叶(プロフ) - 続きが楽しみです!更新頑張ってください! (2017年8月6日 16時) (レス) id: 556da1689c (このIDを非表示/違反報告)
白濱ゆあ(プロフ) - 更新楽しみにしています!!!頑張ってください(*^^*) (2017年6月12日 3時) (レス) id: 0c3fdd77dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にゃんちゅう | 作成日時:2017年3月13日 0時

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