HiGH&LOW THE MOVIE

着信 ページ8

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−−−DINER ITOKAN


争いを終え、負傷した山王連合会の面々はITOKANで、ナオミや苺美瑠狂の手当を受けていた。

「いって！バカ！いてぇよ、お前！」
「だから食うなって言ってんだろ！」
「ブス。」
「ハゲ。」

ヤマトとナオミの相変わらずのやり取りを見たチハルが、コブラの方へと振り向き、言葉を発した。

「これ、うちらだけじゃないみたいっすよ。」
「…誰かがSWORDを取ろうとしてんのかもしんねぇな…。」

指定席のソファにもたれながら発したコブラの一言で、店内が、シンと静まり返った。

店内の全員がコブラの方に注目する中、静まり返った店内に、バイブの音が鳴り響く。

それは、コブラのポケットの中で震えていて。

ポケットからスマホを取り出すと、あの日から、何度も何度もコールし続けても届かなかった番号が、何度も何度も思い続けた名前がそこには表示されていた。

言いたいことをグッと飲み込んで、無言で着信に応じると、予想していたものとは違う声が響く。

しかし、その声は。

コブラにとっては、とても懐かしい声で。
彼女が、ずっとずっと、求めていた声で。



それぞれが動き出した店内で、ヤマトだけは、表情を変えたコブラに気づき、その様子を見守っていた。

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