HEATWAVEのこと その2 ページ9
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隼さん暴走中。どうにかしてください
そんなメッセージとともに送られてきたのはおそらくAと玲於さんが見つめ合う写真。
樹「…は?」
仲がいいGENEさんだから、ツーショットだったり、ライブなんかでくっ付き合ってるのはよく見かけていたから慣れていたつもりだったのに。
樹「…まこっちゃん、玲於さんとA、なんかあった…?」
慎「…え?玲於さん?」
樹「…これ…」
隣にいたまこっちゃんにも写真を見せるけど。
慎「…何かの撮影じゃないっすか?」
樹「…にしては、玲於さん顔赤くなりすぎじゃない?不意打ちっていうか…」
慎「…Aちゃんに聞けばいいじゃないですか。」
呆れたように言うまこっちゃんを見つめながら、自分でも顔が歪んでいくのが分かる。
樹「…無視されてる。」
翔吾「喧嘩でもしたん?珍しい。」
慎「何したんですか?笑」
ニヤニヤしながら、まこっちゃんと更には翔吾さんまで話に加わってくる。
樹「…この間のMV解禁の配信の後、家帰ったらいなくて…そっからメールしても電話しても、反応なし。」
慎「あー…」
翔吾「いっちゃんさ、AちゃんにMVのこと言うた?」
樹「…特に。解禁前に配信あるからーって言ったっきり。」
翔吾「それやな。」
俺の言葉に、納得したように言う翔吾さんと、隣で頷くまこっちゃん。
慎「Aちゃんのヤキモチですね。」
樹「は?」
慎「樹さんが女性ダンサーとイチャイチャしてるからですよ。」
樹「してないし!」
翔吾「ちゃんと言わな。」
慎「そうそう。愛してるのはAちゃんだけですよーって抱きしめてあげなきゃ。」
上から目線でアドバイスしてくるまこっちゃんに若干イラつきながらも、彼女の性格を思い出す。
翔吾「仕事だって分かってるから、何も言えんで、ヤキモチも寂しいのも1人で抱え込む子やん?昔から。」
キッズダンサーの頃から知っているからこそ、分かっていたつもりなのに。
翔吾「いっちゃんも、同じ。言葉にすれば、案外すんなり通じ合えるかもよ?」
ニッコリ笑った翔吾さんに、勇気づけられる。
慎「早く仲直りしないと、掻っ攫ってく人はいっぱいいますからね〜。」
翔吾「そやね〜」
「「健太さんとか。」」
樹「…ガチでありそうなんで、やめてください。」
慎「ふは(笑)」
翔吾「思い立ったら即行動!頑張りや〜!」
促されるように、スマホを手に取り、約束を取り付ける。
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作者名:にゃんちゅう | 作成日時:2021年5月29日 1時