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「…おい。昼間引きこもって、こんな夜中に1人で出てくるなんて…どういうつもりだ、おら。」
混乱していた頭の中は未だに整理できていないが、事実を知りたい一心で、コブラの家へと向かった。
しかし、留守であったため、家の前でしゃがみこみ、待ち伏せしていた。
しばらく経った頃、足蹴にされた衝撃で、顔を上に向けると、少し呆れた表情のコブラが目に入った。
『…コブラのこと、待ってた…』
何も言わずに手を差し出して、引き起こしてくれるコブラの手を握りしめて、しっかりとコブラの目を見つめて話し出す。
『…ノボルに、会ったよ…』
「……」
『…コブラは、知ってたの？…ノボルが、出て来てたこと…』
「…あぁ。」
『…いつもそうだよね…私には、何も教えてくれない…』
「…A、」
『コブラも！！あの人と同じ…。私には何も言わないで…勝手にいなくなっちゃうんでしょ？！だったら…！簡単に、約束とか…言わないでよっ…！』
「………」
目の前に立つ、コブラの胸を叩きながら、思わず泣き叫んでしまっていた。
『…ごめ…なんか、も…自分でも、分かんなくて…』
「…お前こそ…」
ふと我に返り、コブラから離れて涙を拭おうとしたとに、急に抱きしめられ、後頭部を押さえ込まれながら、コブラの言葉が聞こえた。
「お前こそ…どっか居なくなりそうなんだよ…」
『…コブラ…？』
「お前が好きだから…泣かせたくねぇし、余計な心配かけたくねぇんだよ…いい加減、分かれよ…」
抱きしめられていた力が弱まると、コブラの顔が近づいてきているのを感じた。
その瞬間に、あの、別れの朝が、一瞬にして蘇ってきた。
『…やっ…！』
慌てて拒否しようとした手は、簡単にコブラに捕まって、そのまま唇が重なるのを感じた。
あの朝と、今日。
コブラから、二度目の、キスだった。
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作者名：にゃんちゅう
| 作成日時：2016年10月19日 7時
