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Episode7.チハル ページ34
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ASAHINA GARAGE
「おーい、飯食うか?」
自宅のガレージで、ぼーっと思い耽るヤマトに、母親が声をかけた。
「またおにぎりかよ。」
「あっそう…」
「いや、食うよ!」
近くのテーブルに大きなおにぎりが乗った皿を置いて、少し離れた場所に座り、母親が話し出す。
「…あのさぁ、この前来てた可愛い子。チハル君だっけ?…あの後、どうなった?」
「…知らねぇよ…」
「…あんたさぁ、バカなんだから、考えたって意味ないだろうが。」
「あ?」
「バカの特権は、後先考えずに行動できることだ。…バカ。」
母親の話の意図に気付いたヤマトは、立ち上がり、意思を固めた様子で母親と微笑み合う。
「行ってらっしゃい。」
無名街によく見る、カーキ色のジャケットに身を包み、ヤマトは出発した。
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作者名:にゃんちゅう | 作成日時:2016年10月19日 7時