HiGH&LOW (ページ31)

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BAR ODAKE

「おかえり。」

ママに迎え入れられながら、カウンターに並ぶコブラとテッツの横に、ヤマトは腰掛けた。
コブラとテッツもヤマトの方へと目を向ける。

「話はついた。Rascalsはもう山王には手を出さない。」
「…口約束ほど、あてにならないものはないんじゃない？」
「大丈夫だって。」
「あぁ、そう…じゃあ、そろそろツケ払ってくれるー？」
「いや、それは…」

ママとヤマトの言い合いに、思わずテッツがクスクスと笑い出した。

「あれ？今日、ダンくんは？」
「そうだ…！ダンを嵌めたのは、無名街の女だ。」

ママからダンのことを聞かれ、ヤマトは思い出したかのように、コブラに伝えた。

「じゃあ…RUDEが関わってんのか…？」
「あぁ…Rascalsの話だとな。…RUDEの連中は何してくるか分かんねぇ。」
「じゃ、ダンさんは無名街に…？」
「かもな…。早くダンを連れ戻さねぇと…相当厄介なことになるぞ…」

コブラは何かを考えるように、手にしたピーナッツをクルクルと回し、勢いよく握り潰すと、立ち上がり、店を後にした。

「1人でどこ行くんですか？」
「…散歩だ。」

1人山王街を歩き出すコブラに、テッツが問いかけながら後に続く。

「無名街まで付き合いますよ！」
「仲間探しに行かなきゃな。」

もちろん横にはヤマトや、他の仲間も一緒だ。

「…で、誰探しに行くんや？」

気合いの入った、目当ての人物の声を聞くと、全員が立ち止まり、呆れた様子で踵を返した。