流星群10 ページ1
「…Aってどんな人だったの?」
思いきって尋ねてみる、Aらしくない。
そうはっきり言えるほど、キャレンはAを知っている。
松「どんなって言われてもね」
「教えてください」
松「まあ教えるけど怒らないでよ?Aは、すごい嫌な女だったわ!何て言うかあたしとまーくんの中を引き裂いた泥棒猫?わがままだし、狡猾だし、性格悪いし、その割には頭いいし、行動力もあるし」
「そうですか、」
松「でもね、ひとつだけ、すごいなって思ってるのは、Aは、まーくんのためならいつだって一生懸命だった。自分のことよりもまーくんのことを一番に考えてた。まーくんからAと結婚するって聞いたときは結婚式にウェディングドレス着て、ワタシとは遊びだったのねーって絶叫しながら式を混乱させて台無しにしてやろうかと計画もしたりしてた。でもね、いっかなって」
「え?」
松「Aなら、まーくんをあげてもいいかなって最終的には思ったの。まーくんはアタシしか似合う女はいないって思ったけどいつもAのことばかり考えてるまーくんと、まーくんを支えてるAを見てたらいいかな〜って」
「キャレン…」
松「こんな小娘に、愛しのまーくん奪われるなんてあーこういうとき、損よね、人生を知ってる分、好きな男に素直になれないんだから」
いいこといってるんだけど、ゴツいオカマ姿のせいで説得力が半減してる。
松「あんたさ、もしかしてまーくんのことを好きなわけ?記憶喪失になってもまーくん好きなんて図々しい女ね。いいんじゃない?二人は元々恋人同士なんだから」
「でも私…雨宮さんのこと全然覚えてないんです、、そんな私が雨宮さんを好きだなんて、いえないです。」
松「あぁもう!厄介な贅沢女ね!それ以上言ったらシメルわよ」
キャレンはでっかい拳骨をつくってハァーと息を吹きかけた
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作成日時:2016年11月9日 0時