染岡の本音 ページ46
『よう染岡。精が出るね』
「！時羽か」
声をかけられた染岡はシュートの足を止めた。
『一人で練習かい？今アイツらはミーティングじゃなかった？』
「……ちょっとな。落ち着かなくて一足先に練習してたんだよ」
落ち着きのない理由は十中八九豪炎寺のことだろう。
どこか悔しげなその表情に、Aは見覚えがあった。
似ていたのだ。
何度か顔を合わせた蛇の少年に。
『……ちょいと話そうか、染岡』
チョイチョイと手招きをして染岡をベンチに座らせると、Aもその隣に座った。
『さて。昨日はやけに荒れてたね。何かあったのかい？』
理由なんて分かりきってるが、Aは敢えて染岡に尋ねた。
染岡はしばしの間黙っていたが、やがて静かに口を開いた。
「俺は……あの日お前に説教されるまで自分のサッカーを諦めてたんだ。でもお前の説教を聞いて…円堂の諦めない姿をみて、もう一度頑張ってみようって思った。でも……」
染岡は膝の上で拳を握り締めた。
「帝国との試合で自分がどれほど弱いかって嫌ってほど思い知らされた。豪炎寺のシュートを見て、アイツらの言葉を聞いて、どれほど頼りないストライカーだったか自覚して……自業自得だって分かっててもすげぇ悔しかったんだ。そんで焦って円堂たちに当たっちまった……」
後悔の念が滲み出ている染岡の言葉を、Aはただ静かに聞いていた。
染岡とて、自分の行いがどんなものだったのか自覚しているのだ。
ただ感情がコントロールできないらしく、昨日のような結果になってしまったというわけだ。
『……アタシね、円堂に似てる奴を知ってるんだ』
「ハッ？」
『何が似てるかって、叶いそうもない夢を持ってるってとこがね。自分の信念を貫くとこも、人望もあるとこもそっくりなんだよ』
染岡は突然そんな話をし出したAに首を傾げたが、黙って聞いていた。
『……でもアイツの人望や才能に嫉妬してる奴もいてね。アイツの幼馴染がそうだった。"ソイツ"にもアイツと同等の才能があるのに、周りからは信頼がないんだ。"ソイツ"は自分に足りないものが理解できなくていつも悔しそうにしてたよ。…ちょうど今のアンタみたいに』
そう、あの蛇の少年は幼馴染に勝つためには"力"が必要だと思い込んでいる。
それに目が曇って幼馴染にはあって自分にはないものを理解できていない、しようとしないのだ。
一度彼の感情の吐露を聞いたことのあるAは、あっさりとそれを理解することができたというのに。
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乃愛(プロフ) - 妖怪たち（全員）にも恋愛的に愛されたいです！いきなりすみません🙇 (2023年3月14日 14時) (
レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 妖怪ウォッチの逆ハーあんまりないから嬉しいです！無理せずに頑張ってくださいね！妖怪たちイケメンやかわいい子多いから選べないですよね！ (2023年3月14日 14時) (レス) @page8 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 続き待ってます。 (2019年8月14日 15時) (レス) id: 2851876f67 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 続きが楽しみ過ぎて眠れません(*≧∀≦*) (2019年8月13日 17時) (レス) id: 2851876f67 (このIDを非表示/違反報告)
ろーそく - 何回も読み返しました！面白かったです。続き頑張ってください！ (2019年8月9日 23時) (レス) id: 5941402851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AZUSA | 作成日時：2018年9月30日 13時
