【番外編】妖怪の王 ページ34
妖怪が現れる前触れのものによく似ているそれが晴れるとAは目を見張った。
そこにいたのは先程の黒髪の少年ではなく、その面影がある金髪の少年だった。
浅黒かった肌は赤褐色の肌に変わり、黒い瞳は金色、黒のTシャツとハーフパンツ姿は様々な飾りの着いた赤い着物姿に変わっている。
「妖魔界の王......エンマ大王だ」
『…………はい？』
エンマ大王？
聞き間違いではないのか？
妖魔界を統治するエンマ大王の存在はAも友だち妖怪達から聞いてよく知っている。
だがAはてっきり物語に出てくるような立派な髭の隆々とした大男を想像していた。
それがどうだ。
目の前でエンマ大王と名乗るのは、自分と年も変わらないような少年ではないか。
『......エンマ大王？アンタが？』
「おっ。エンマ大王のことは知ってるのか。んじゃ、話が進みやすくなるな」
『いや、待て待て待て』
そのまま話を進めようとする自称・エンマ大王にAはストップをかけた。
「あ？何だよ？」
『ごく自然に話進めようとしてるけどさ、アンタがエンマ大王ってことが物凄く信じられないんだけど』
「ハァッ！？なんでだよ！どっからどう見ても立派なエンマ大王だろ！？」
『まずどこをどう見て何が立派なエンマ大王なのかも分かんないし、アンタどう見てもアタシと同い年くらいの子どもだし』
「子どもって言うな！俺はお前よりも何百年も生きてるんだぞ！」
『そうやってムキになってる時点で精神的には子どもじゃないか。それに年は上でも妖怪の基準ではまだ子どもなんだろ』
「うぐぐ......！」
口の方はAの方が上だった。
悔しそうに地団駄を踏むところが益々子どもっぽい。
まぁ、とりあえず彼がエンマ大王だということは認めておこう。
容姿はともかく、彼から感じる妖気は只者ではない。
凄い妖怪であることには間違いないだろう。
『まぁいいや。で？エンマ大王はアタシらに何の用事があったのかな？』
「まぁいいやって......。ハァ、話進めるぜ」
エンマ大王は気を取り直して話し始めた。
「時羽A。お前にはこれから一緒に妖魔界に来てもらうぜ」
『えっ、妖魔界？』
Aは思わずポカンとした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 136人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
乃愛(プロフ) - 妖怪たち（全員）にも恋愛的に愛されたいです！いきなりすみません🙇 (2023年3月14日 14時) (
レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 妖怪ウォッチの逆ハーあんまりないから嬉しいです！無理せずに頑張ってくださいね！妖怪たちイケメンやかわいい子多いから選べないですよね！ (2023年3月14日 14時) (レス) @page8 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 続き待ってます。 (2019年8月14日 15時) (レス) id: 2851876f67 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 続きが楽しみ過ぎて眠れません(*≧∀≦*) (2019年8月13日 17時) (レス) id: 2851876f67 (このIDを非表示/違反報告)
ろーそく - 何回も読み返しました！面白かったです。続き頑張ってください！ (2019年8月9日 23時) (レス) id: 5941402851 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：AZUSA | 作成日時：2018年9月30日 13時
