エンマ離宮にて ページ30
「おい！お子様ってなんだお子様って！俺は大王なんだぞ！」
逃走を諦めて大人しく椅子に座るエンマ大王は、黒髪の少年の姿から金髪の赤い着物姿になっている。(隣には念の為青龍が監視中)
お子様呼ばわりされて怒るエンマ大王に、Aは説教をする母親の如く怒鳴り返した。
『言われたくなきゃお約束の如く繰り返すサボり癖をいい加減直しな！アンタのおかげでアタシがぬらりに提供してる胃薬の量が増える一方なんだよ！』
妖魔界に来るようになってから、Aはこの小さな大王に手を焼いていた。
実力も人望もあり、妖魔界を上手くまとめあげられる頼り甲斐のある大王ではあるが、問題は彼のサボり癖だった。
見た目よりも長く生きているとはいえ、精神年齢は妖怪の基準ではまだ子供であるせいか、机仕事をやりたがらない。
度々人間界へ逃げ出しては、机の上に山積みになった書類を見せて部下を泣かせるのだ。
ぬらりひょんに至っては、机の引き出しに胃薬をぎっしり詰めている。
そんな自由の権化ともとれるエンマ大王を制御できるのがAだけなのだ。
実を言うと、エンマ大王はAに心底惚れている。
将来は妃にするとまで言う始末だ。
何度かプロポーズされているが、妖術を使えるとはいえ、Aは人間であるのでその都度断っている。
それでも挫けず死後に妖怪になったら娶るつもりでいるのがさすがだ。
毎回強制帰還に関しても抵抗してはいるものの、嫌われたくないが為に本気ではなかった。
ぬらりひょんは彼女に大変助けられており、殿呼びするまでになった。
［A殿ー！］
［お待ちしておりましたニャン！］
奥から部下の犬まろと猫きよが茶の盆を持って出てきた。
この二人も、上司に振り回される自分たちを気にかけてくれるAを慕っている。
Aも頑張り屋の二人を「まろ、きよ」と呼んで親しくしていた。
『お疲れさん、まろ、きよ』
［いえ、A殿こそお疲れでしょう］
［少し休んでいかれてはどうですニャン？］
『気持ちだけ受け取っとくよ。これから部活なんだ』
「そんな忙しいところを本当に悪かった」
『いいんだぬらり、ありがとね。エンマ、ちゃんと仕事しなよ』
「……分かった」
これ以上我儘を言って嫌われたくないのか、エンマ大王は素直に頷いた。
不貞腐れて頬を膨らませるその姿はまるで子供だった。
Aは苦笑し、うんがい鏡を通って人間界へ帰っていった。
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乃愛(プロフ) - 妖怪たち（全員）にも恋愛的に愛されたいです！いきなりすみません🙇 (2023年3月14日 14時) (
レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 妖怪ウォッチの逆ハーあんまりないから嬉しいです！無理せずに頑張ってくださいね！妖怪たちイケメンやかわいい子多いから選べないですよね！ (2023年3月14日 14時) (レス) @page8 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 続き待ってます。 (2019年8月14日 15時) (レス) id: 2851876f67 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 続きが楽しみ過ぎて眠れません(*≧∀≦*) (2019年8月13日 17時) (レス) id: 2851876f67 (このIDを非表示/違反報告)
ろーそく - 何回も読み返しました！面白かったです。続き頑張ってください！ (2019年8月9日 23時) (レス) id: 5941402851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AZUSA | 作成日時：2018年9月30日 13時
