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ヤマオカミの助言 ページ27

『ただーいまー』

［おかえりー！］

［キュピー！］

玄関を開ければ、早速と言わんばかりに同居中のおチビ妖怪二人が飛びついてきた。
可愛らしいその姿にAもほのぼのして、今日の疲れがとれていく気分になる。

『ババ様は？』

［奥にいるよー。それとね、お客さんが来てるの！］

『お客さん？誰だい？』

［キュピ、キュピキュピ！］

『え？オカミが？』

ツチノコの口から出た名前にAは目を見開く。
急いで靴を脱いで居間へ入ると、そこにはちゃぶ台で会話に花を咲かせる祖母と、緑色の髪に着物姿の美少女がいた。

『オカミ！』

［久しぶりねぇ、A］

少女…ヤマオカミはAを見て微笑んだ。
Aも嬉しそうにヤマオカミに駆け寄って腰を下ろす。

『ホントに久しぶりだよ。どうしたんだいいきなり』

［なぁに。ちょいとばかしここらに用があってね。ついでにアンタや月夜に顔を見せようとしただけさ］

ヤマオカミの喋り方はAによく似ていた。
というのも、Aは幼い頃からヤマオカミを姉同然に思って育ってきたので、彼女の喋り方を真似していたのだ。

「A、試合はどうだったんだい？」

祖母がAに尋ねた。

『かなりボロボロにやられたよ。けど向こうが試合放棄をしたから事実上はこっちの勝ち。廃部は免れたよ』

［試合？］

『あぁ、サッカー部に入ったんだ。今日は帝国との試合だったんだよ』

その瞬間、ヤマオカミが微かに反応した。
ヤマオカミは首を動かさず視線だけで祖母を見て、祖母はヤマオカミの考えを悟ったように小さく頷く。
もちろん、それを見逃すAではなかった。
ついこの間の酒呑童子からの言葉を思い出したAはこの際に聞いてみるとこにした。

『ババ様、オカミ。サッカー部について…一体何を知ってんの？』

二人はしばらく黙り込んだ。
居間を沈黙が支配する。
Aの言いたいことが、二人にはもう分かっているようだった。

やがてヤマオカミが口を開く。

［……A、アンタらはいずれ知ることになる。サッカー部の空白の40年をね］

『空白の…40年…？』

「残念だけど、今のアンタたちに教えられることはない。意地悪をしているんじゃないんだよ。どうか分かっておくれ」

そう言う祖母の目は哀愁を帯びていた。
Aは祖母を見て静かに頷いた。

［……一つだけ、教えられることはある］

ヤマオカミの顔はいつになく真剣だった。









［影山零治には気をつけな］

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乃愛(プロフ) - 妖怪たち（全員）にも恋愛的に愛されたいです！いきなりすみません🙇 (2023年3月14日 14時) (レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
 乃愛(プロフ) - 妖怪ウォッチの逆ハーあんまりないから嬉しいです！無理せずに頑張ってくださいね！妖怪たちイケメンやかわいい子多いから選べないですよね！ (2023年3月14日 14時) (レス) @page8 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
 吹雪彩香 - 続き待ってます。 (2019年8月14日 15時) (レス) id: 2851876f67 (このIDを非表示/違反報告)
 吹雪彩香 - 続きが楽しみ過ぎて眠れません(*≧∀≦*) (2019年8月13日 17時) (レス) id: 2851876f67 (このIDを非表示/違反報告)
 ろーそく - 何回も読み返しました！面白かったです。続き頑張ってください！ (2019年8月9日 23時) (レス) id: 5941402851 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名：AZUSA | 作成日時：2018年9月30日 13時

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