新入部員 ページ12
そしてその日の放課後。
『てなわけで、コレよろしくお願いします』
ドンと置いた入部届け。
そしてその前にいるのはサッカー部顧問の冬海卓。
その顔は困惑の二文字に尽きた。
「入部......？サッカー部にですか......？」
『はい。何か問題でも？』
「い、いや、ありませんが......」
『ほんじゃ、確かに届けたんでー』
未だに困惑状態の冬海をおいて、Aは「もう用はない」と言わんばかりに職員室を出て行った。
『さぁて。早速アイツらのとこに行くか』
［ギャウ！］
［キュピ！］
『ん？あぁ、そういやコレも着てかないとな』
そう言って鞄から引っ張り出したのは、青と黄色をベースにした雷門のユニフォーム。
背番号は10だった。
それを見てAを苦笑する。
『ったく......何もアタシをエースナンバーにすることなかったのにねぇ』
それは今日の朝のことである。
〜回想〜
「えぇぇええ！？お前がサッカー部にぃ！？」
『よくまぁ朝っぱらからそんな近所迷惑な声が出るね。何だい、アタシがサッカーやっちゃいけないんか』
「いやいやそうじゃなくて！なんでいきなり......」
その時の円堂達の顔は冬海よりも困惑していたと思う。
『ん〜......面白そうだから？』
「なんで疑問形なんだよ！？つか、大丈夫なのか！？」
「そうだぞ時羽！相手は帝国なんだぞ！？」
女子だから、という理由もあるのだろうか。
詰め寄ってくる部員達にAは盛大に溜息を吐いた。
と、そこでAは閃いた。
『......そんなに心配なら試してみるかい？』
「「「「？」」」」
『アタシのサッカーの腕を試してみるかって言ってるんだよ。入部テストってことでどう？』
Aの口元がニヤリとつり上がった。
数分後......。
『で？アタシの入部は？』
「「「「い、異議ナシ......」」」」
グラウンドで仁王立ちをするAに、息も絶え絶えのサッカー部は一斉に答えた。
テストの内容は、部員達全員を相手に十分間でどれくらいボールをキープできるかというものだった。
結果はAの圧勝。
誰にもボールを触らせず、ラストにゴールまで決めてしまうほどだった。
部員達は文句のもの字もない。
『にしてもアンタら体力なさすぎ。ま、部室であんなことばかりやってんじゃわけないか』
「「「「うっ......」」」」
円堂と陸上部からの助っ人だという風丸以外は、サッカー部であるにも関わらず体力がまるでなかった。
『(こりゃ徹底的に鍛えてやんなきゃな......)』
まぁ、そんなこんなで、Aの入部は決定したのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 136人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
乃愛(プロフ) - 妖怪たち（全員）にも恋愛的に愛されたいです！いきなりすみません🙇 (2023年3月14日 14時) (
レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 妖怪ウォッチの逆ハーあんまりないから嬉しいです！無理せずに頑張ってくださいね！妖怪たちイケメンやかわいい子多いから選べないですよね！ (2023年3月14日 14時) (レス) @page8 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 続き待ってます。 (2019年8月14日 15時) (レス) id: 2851876f67 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 続きが楽しみ過ぎて眠れません(*≧∀≦*) (2019年8月13日 17時) (レス) id: 2851876f67 (このIDを非表示/違反報告)
ろーそく - 何回も読み返しました！面白かったです。続き頑張ってください！ (2019年8月9日 23時) (レス) id: 5941402851 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：AZUSA | 作成日時：2018年9月30日 13時
