出会いは突然に (ページ17)

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公演ページ17

元木side

公演当日

Aちゃんがどこにいるのかなんて
すぐに分かった。

なのに、Aちゃんと目が合わないのは
きっと Aちゃんは俺のことが恋愛的な好きでは無いから。

そして Aちゃんが見ているのは
俺の隣にいる深田だってこと。

俺にも勝ち目あるかなって思っていたけど、
今日で諦めが着いた気がする。

でも、

今日だけ、この公演だけ、でもいいから
俺のことだけ見ていて欲しい。

赤色に光るペンライトを振る君を
俺はただ、目に焼き付けた。

ねぇAちゃん
俺ならAちゃんのこと幸せにできるよ

・

・

youside

公演が終わってから1週間がたった今日
湧くんから話があると、焼肉屋に呼び出された、

そして今、

私は深田くんに手を握られている。

深田「Aさん、目そらさないで」

なんで……どうして
こんなことになってしまったのか、、、、

・

遡ること2時間前

いつも通り湧くんと沢山話して沢山食べて沢山飲んだ、

『ねぇ湧くん、話って……？』

元木「あとで話す」

湧くんはそう悲しそうに一言言ってお酒を飲み干した。

結局湧くんの話したい事については触れられないまま
帰り道となった

元木「ねぇ、Aちゃん」

『ん？』

湧くんは私を強く優しく抱きしめた

『えっ、、湧くん？』

元木「俺、Aちゃんのこと好きだよ」

『 ……』

元木「だけどケジメつけなきゃって、
ほら、俺好きな人には幸せになって欲しいからさ、」

元木「Aちゃんも自分に素直になりなよ」

元木「なんかあったら俺に頼れ」

元木「これからは友達な」

『湧くん、、』

湧くんは悲しそうな顔をしながら
私の頬に手を添えた

元木「ほら、元気だせって」

元木「なんで俺じゃなくてお前が泣きそうなんだよ」

『泣きそうじゃない……』

元木「ほら行くぞ」

湧くんは私の手を掴みある場所へと向かった

湧くんの方が泣きたいのに涙で視界がぼやけて見えるのは、湧くんがあまりにも優しいから

元木「A？」

『うん、大丈夫！！ありがとう』