〃 ページ12
鍾離様をなんとか納得させて、空と一緒にもう少しだけ旅を続けられることになった。と言っても、長居はできない。鍾離様から早く帰ってこい、と言われてしまってはそうせざるを得ないから。
心配と寂しさと、それから不安。まだ再会したばかりだから余計に、鍾離様から伝わってくる感情はマイナスなものばかりだった。
「そう言えば、おまえを連れ去ったって言うのは…」
「ただの「凡人」だよ、私は抵抗しなかったから。」
「抵抗しろよ！で、その人はどうなったんだ？」
どうなったか…
「…どうなったかな、覚えてない。」
「そうなのか？まぁずっと前の話なら仕方ないか。」
知らなくて良い、と思う。
覚えてないわけがない。むしろしっかりと覚えてるし、その結末も勿論知ってる。「岩神の愛子」を攫った人がどうなるか、なんて…
うん、やっぱりこの2人は知らなくていい。
「あれ？あそこに居るの…アンバーだ。」
「あいつ、ヒルチャールに囲まれてるぞ！」
少し離れた場所でぴょこぴょこと頭のリボンが動いているのが見える。パイモンの言う通り、なぜかヒルチャールに囲まれている。
ふと、塔の上からアンバーを狙う射手の姿が見えた。空に声をかける前に射手の元まで飛んで、塔から叩き落とす。
「え、うそ、A！？一体どこから…」
「アンバー、後ろ。」
アンバーの背後を狙うヒルチャールに槍を飛ばし、私も塔から飛び降りてそのまま戦いに参加する。数は多いけどそこまで強くはない。
木の盾だけアンバーに燃やしてもらって、あとはすぐだった。空が駆けつけた時には全て片付いたから槍を戻す。
「旅人も戻ってたんだね。あ！それより、色々説明してA！まずさっきどこから来たの？」
「ひみつ。」
「えー！？」
腰に手を当てて怒っているアンバー。久しぶりだけど元気そうで安心した。
偵察騎士は今日も絶好調らしい、さっきはちょっとヘマしちゃった、とのことだけど…とりあえずこの後は本部に戻るから一緒に行くことになった。
道中はもちろん璃月での旅の話。そして私の記憶が戻ったこと、神の目のことも。ただ、私が「仙人」であることだけは伏せることにした。
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匿名 - 感動できる物語を読まさせていただきありがとうございます！！これからも応援しています！ (2022年6月14日 21時) (
レス) @page15 id: e82571c646 (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - 続編おめでとうございます！最初から読ませて頂きました！更新頑張ってください！応援してます！ (2022年6月3日 22時) (レス) @page4 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりふき | 作成日時：2022年6月1日 19時
