第16話 ページ18
一花side
涙が滲む瞳には、私たちが写っている。
泣かせたくない、笑っていて欲しい。
偉そうにもそう思っていたはずなのに、今彼女を泣かせているのは私にも一端がある。
ダサいなぁ、私。
それでも、譲れないものがある。
「……ねえ!廊下で騒いでた私が悪いけどさ、だからって野次馬することないんじゃない?」
「そもそも、学校にいる一花はプライベートのはずですよね。それを囃し立てて関係のない人を囲むのはマナーが悪いのでは?」
「いやだって、一花ちゃんと話してる子知らない子だし!気になるじゃん?」
「…知らない子、ねぇ」
いつの間にか、他の姉妹も揃っていた。
四葉が手を上げて、Aちゃんを庇うように立った。
「同じクラスですよね。なんで私や一花を知ってて、隣に並ぶAちゃんを知らないんですか?」
「…っ、それは、」
「興味ないならないって、そう言えばいいじゃない。最も、うちの子にそんなこと言ったらタダでは済まさないけとね?」
二乃が言う。相変わらず言葉がキツいおかげで、取り囲んでいた人たちは黙り始める。何も言い返せないのなら、何かを言うのはやめた方がいい。
敵に回すのが私たちなら、尚更だ。
87人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さな - まとめて最後まで読んじゃいました!主様の書く五等分の花嫁の小説大好きです!もしよければ四葉エンドでのお話もまた読みたいです! (2021年12月14日 20時) (レス) id: f790efa9f6 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - とっても面白かったです。もっとみたいです! (2021年12月7日 8時) (レス) @page27 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
ちくぜんに(プロフ) - 莉奈さん» お褒めのコメントありがとうございます!四葉ちゃんですね、少々お待ちください! (2021年1月30日 11時) (レス) id: 8315f66856 (このIDを非表示/違反報告)
莉奈 - 面白かったです!ごと嫁の百合ってあんま見ないので新鮮ですね!それから四葉ちゃんの番外編お願いします! (2021年1月30日 11時) (レス) id: 5e6606bd3c (このIDを非表示/違反報告)
ちくぜんに(プロフ) - 竹ちくわさん» ありがとうございます、お楽しみに! (2020年8月10日 7時) (レス) id: 8315f66856 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちくぜんに | 作成日時:2020年2月19日 10時