【忍たま】スノードロップ (ページ45)

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45話ページ45

部屋に戻って布団も敷かずに床に転がった。

「気を使いすぎてもダメだし最初からいつも通りでも反省してないって思われる…人間関係って難しい…」

両手で目を塞ぎ込んでまた明日からのことを悶々と考える。

「…だからお前のような第三者が必要なんだろう」

「え？」

手をどけると逆さまに見える仙蔵の顔。

その後ろには伊作も立っている。

「入るぞ」

2人が部屋にずかずか入ってくるので慌てて姿勢を正して座った。

「どのようなご要件で…」

「今日体育委員会で怪我したでしょ？滝夜叉丸と金吾が医務室に来た時に教えてくれて」

わぁ…ご丁寧に…

そうだ、怪我したら医務室行かないと怒られるんだった。

「ほら、怪我したところ出して」

テキパキと薬と包帯を出して手当をしてくれる。

「滝夜叉丸が言ってたよ。天女はみんな底知れぬ恐ろしさがあった。Aちゃんも然り。…だけどその恐ろしさの元は違う、って。

これまでの天女は我が身を忘れるほど夢中になってしまう中毒性…まるで麻薬のような恐ろしさ。

君は会ったばかりでも不思議と自分をさらけ出せる、安心感を覚える存在。でもその安心からくる恐怖がある…今の僕達にはね。」

最後の傷口の消毒を終えて、目を伏せる。

「伊達に学園一を名乗ってないね、滝夜叉丸は。いい観察力だよ」

1人でペラペラと喋る伊作と、ただ私たちを眺める仙蔵。

「…用はそれだけじゃないでしょ」

ただ話すだけなら仙蔵は来ないと思う。

さっきから目線を合わそうとすらしない。

「それだけだよ」

仙蔵にきいたつもりなのに伊作が答えた。