【忍たま】スノードロップ (ページ43)

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43話ページ43

三之助、どこにいるんだろう。

実は忍術学園に帰ってましたーとかいうオチならいいけど。

みんなに責められはするだろうけどね。

それにしても手入れされてない森は日が入らないし不気味。

何回来たって慣れそうにない。

せめて靴が運動靴とかなら歩きやすくて良かったんだけどなぁ。

ぼーっと崖に沿って歩いていると

ガサガサッと音がした。

「だ、誰かいるの…？」

そっと音がした方に近づいていくと。

「ぎゃぁぁっ！！？」

何かが突っ込んできて、危うく崖から真っ逆さまに落ちかけた。

「…あれ？Aさん」

「さ、三之助ぇ！！」

体の半分以上が地面に着いてなくて手が限界だから早く退いてくれ！！

「…もうちょっと女の子っぽい悲鳴ないんですか」

呆れ顔で手を引いてくれてなんとか助かった。

「あのねぇ…みんな心配してたんだから…」

ピンピンしすぎててつっこむ気力もない。

「…というかAさんボロボロですね、大丈夫ですか？」

逆に三之助が土も葉も着いてないことに驚いてるよ私は。

「とにかくみんなのとこに戻るよ」

また迷子になられたら困るから手首をガシッと掴んで歩き出す。

「Aさんって作兵衛みたいっすね」

くすくす笑われる。

「作兵衛みたいに力強くないから違うとこ歩かないでね」

その笑い声に肩の力が抜ける。

「…なんでそんなに一生懸命になってくれるんですか？」

三之助の質問に被せるように聞こえてきた金吾と四郎兵衛の声。

2人はまだ懸命に三之助を探している。

「…なんでだろうね」

そっと笑って、2人のもとに走りよった、