【忍たま】スノードロップ (ページ23)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:44,072 hit

23話ページ23

このまま行けば多分また冷たい目で見られてしまう。

今この世界で恋愛うんぬん言える状況じゃないけど

…やっぱきついよね。

既に大好きな忍たま達に距離置かれてて辛いのに。

よし、引き返そう。

くるっと方向転換した時、後ろから声が飛んできた。

「…なにをしている」

もしかして、

もしかしなくても、見つかってた？

そぉっと振り返ると案の定、土井先生が怪訝な顔をして私を見ていらっしゃる。

「いえ…ちょっと忘れ物を…」

言い訳をして逃げようと思ったのに

先生は少し考える素振りをして、手招きした。

に、逃げれなくなったぁぁ

さすがに井戸に落とされるとかはないよね、大丈夫だよね。

ヒヤヒヤしながら土井先生の隣に立つ。

「…君は誰目当てなんだ？」

「…はいっ？」

突拍子もない質問に思わず気が抜けた。

あぁ、そうか。

私が“天女”ならばここの人達には推しを狙っているやつとして写っているのか。

「私は誰も狙ってませんし、誰も傷つけたりなんてしませんよ」

そう言って笑うとやっぱり先生は首をかしげた。

「…そうだ。忍術学園の生活に慣れてきたら一年は組の実習の手伝いをしてもらうことになったから

その時があれば、よろしく頼む」

それだけ言い残して先生は立ち去った。

…その時があれば、か。