【忍たま】スノードロップ (ページ12)

今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:44,075 hit

12話ページ12

叫んだ人の正体はすぐそこにいた。

淡い黄緑色の制服を着たサラサラな髪の、神崎左門

が、ピタッと立ち止まり私をじっと見つめてる。

「…お前が新しい天女か？」

「…わからないです」

そもそも天女という存在を知らない。

なのにみんな天女って。

「でもヘイセイから来たんだろ！」

少し涙目になりながら睨んでくる。

新しい人に会うたびに伝わってくる天女の恐ろしさ…

「…たしかに私は平成から来た。でも天女じゃなくてAです。…私はあなた達に危害を加えるつもりはないから。」

こんな言葉で信じてもらえるとは思わないけど、

私は彼に微笑んでみた。

「やっと見つけた！左門！」

また叫び声が聞こえて、同じ黄緑の制服を着た赤髪の男の子…作兵衛が

…誰かを引きずりながらやってきた。

なにがあったんだ…。

「食堂に行くって言ってんのになんでこんなとこに来てんだよ！」

あ…地味にグサッときた。

そんなに場所違うの！？

ア然とする私の前で作兵衛は左門をを捕まえた。

そこでやっと私の存在に気づく。

「…て、天女？」

みるみるうちに彼の顔が青ざめていった。

「お前。左門に何かしたのか？」

青ざめながらもキッと私を睨みつける。

「作兵衛！この人は天女じゃなくてAさんだぞ！」

…えっ！？

さっきの話、信じてくれたの！？
なんていい子なんだ！

指差してる方向真逆だけど。