【忍たま】年下なんて。

24話 ページ24

「話ってなんだろうね」

小松田くんがきょとんと私を見る。

だけど久しぶりの利吉さんに頭が追いつかない。


「学園長先生に用事って珍しいよね…なにかあったのかなぁ…Aちゃん？」

私が相当にやけていたのか怪訝な目を向ける。


「あっ…ごめんね。…何事もなければいいね」

頭の中で『イケメンだぁー！！』と叫んでいた自分を押さえ込んで

利吉さんが入って行った門の中を見つめた。



「何事があったとしても利吉さんなら大丈夫ですよ！」

そんな私の心配を吹き飛ばすように小松田くんが笑う。


「…うん、確かに！」

利吉さんはピンチをチャンスに変える男だ！
とか勝手に言ってみた。


でも本当に、利吉さんはいつだって私を助けてくれるヒーローだ。



「よぉし、利吉さんが戻ってくる前に掃除を終わらせよう！」

「おぉー！」

意気込んでせっせと手を動かし始める。

…小松田くんとおしゃべりしながら。


「それにしても…利吉さん、山田先生と似てるよねぇ」

2人の顔を思い浮かべる。


「そおかなぁ。僕は利吉さんは山田先生の奥さんに似てると思うなー」

山田先生の奥さんは美人で有名だからね。

私も何度かお会いしたことがあるけど言葉じゃ表せないくらい美しかった。


「んー、奥さんの雰囲気はそっくりだけど目元とかは山田先生にそっくりだと思う」

そう言ったら後ろから笑い声が聞こえてきた。


「あはは、よく言われるよ」

「利吉さん…！早かったですね…」

もうすぐで掃除が終わるところだったのに…。


「掃除中に悪いんだけど学園長先生のところに一緒に来てもらえないかな」

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