【銀魂】万事屋の拾い者

回想3 ページ11

『ひっ……』


じりじりと近づいてくる相手に後退りをする


「さぁ、殺されたくなきゃ、一緒に来い」


そう言う奴の姿は恐ろしかった


動けないほど、声も出せないほど怖かった


けど……


(ここで素直について行ったり殺されたりするのは
真っ平御免よ…)


ここで死んだら…相手と結婚したら…


命をかけて守ってくれた父上や母上に今度こそ合わせる顔がなくなる…


(意地でもお前らから逃げてやる…)


不敵な笑みを浮かべる奴の目を強い眼差しで見据える


「お、決心がついたかな？お嬢さん」


『えぇ、ついたわよ…』


私は素早い動きで部屋に飾ってあった模造刀を掴むと奴目掛けて一気に振り下ろす


「…ぐっ…小娘…が…調子に乗りやがって…」


『…っはぁ…はぁっ…』


人を刺してしまったことに自分自身、驚いてしまったが、身体はもう勝手に屋敷の外へと走っていた

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