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▼sweet.002 ページ3

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本当は各自でケーキを運ばなければいけないのだろうが、ケーキの種類といい私の注文に驚いた店員さんたちがケーキを全種類テーブルまで運んでくれた。

その分は楽だったのだが、どうしても避けられないのはお金の出費だ。私の家は毎月お小遣い制で、その金額の中で毎月の生活をやりくりしているのだ。両親が会社の社長をしていることもあって、周りの人より多くのお金をもらっている自覚はあるのだが、今回の出費はどう見ても私のお財布には優しくなかったようだ。

でも、ケーキのためだもん。このくらいの出費は安いものよ!


『どれから食べようか迷っちゃうなー。ここは無難にショートケーキからでもいいし...あれ?』


ケーキを食べ始めようとしていた時、目の前に私と同じように大量のケーキをトレイに乗せている、同い年くらいの女の子が視界に映った。その女の子は大量のケーキを持ってどこへ行くのかと思えば、だんだんこっちの方へ近づいてきて...。



『「あ」』



言葉が重なった。
多分、女の子も彼女と同じ、それ以上にケーキを持っている私を見て驚いているのだろう。

目が合ったのはいいものの、一瞬にして気まずくなって、2人して冷や汗を流しながら笑いあっていた時、女の子が私に話しかけてきてくれた。



「あのー、隣座ってもいいですか?」
『もちろん、どうぞ』



薄ピンクの可愛いリボンに紺と白のセーラー服の笑顔の似合うとても可愛い女の子。

今もなお、目の前のケーキを前にして目をキラキラと輝かせている。私が将来作るスイーツもこんな風に楽しみにしてくれる人がいると思うとワクワクが止まらない。すると、彼女の目の前には彼女と雰囲気の似たおめかしをした小学生くらいの女の子がやって来た。その子がお姉ちゃんと言っていたため、2人は姉妹なのだろう。

話を盗み聞きするわけにもいかないので、私はなるべく会話を聞き取らないようにケーキを食べることに集中する事にした。




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†NANA†(プロフ) - ページ43・44で、「チョコトルテ」が「チョコタルテ」になっています (2022年5月2日 10時) (レス) @page44 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
心芦心芦(プロフ) - ようやく50話達成するまで至りました😭コメントしてくださった皆様本当にありがとうございます!続編でもよければ何でもいいのでお言葉頂けると嬉しいですし、励みにもなります☺️では、続編にてまたお会いしましょう👋 (2022年1月5日 22時) (レス) @page50 id: 0695e2aa22 (このIDを非表示/違反報告)
心芦心芦(プロフ) - わらびもち( ˙?˙ )さん» ありがとうございます!! (2022年1月5日 9時) (レス) id: 0695e2aa22 (このIDを非表示/違反報告)
心芦心芦(プロフ) - れさん» ありがとうございます!更新頑張ります☺️ (2022年1月5日 9時) (レス) id: 0695e2aa22 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち( ˙?˙ )(プロフ) - お疲れ様でした!そして、更新楽しみにしてます!ありがとうございます! (2021年12月12日 21時) (レス) @page45 id: 36bb079102 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:心芦心芦 | 作成日時:2019年10月15日 20時

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