検索窓
今日:1 hit、昨日:18 hit、合計:181,342 hit

▼sweet.023 ページ24

▼Your side





ルミちゃんといちごちゃんの部屋でフランス語を教え終えた私は、自分の部屋に戻って明日の実習の予習をしていた。明日の実習で作るシュークリームの材料、オーブンの設定温度などを明日困ることがないように頭に叩き込む。

今頃、いちごちゃんも予習をしているのだろうか?いちごちゃんにフランス語を教えてくれとお願いされたため、ルミちゃんと一緒に遅くまでフランス語の基礎を教えたけれど、少しばかりやり過ぎだったかもしれない。



『疲れて寝てないと良いけど...』



転校して来たばかりのいちごちゃんはケーキ作りは素人だ。それに、そのせいでこの間樫野に怒鳴られたばかり。いちごちゃん本人は樫野の言葉に落ち込まずに立ち直ることが出来た。

だけど、このままではダメなんだ。

そこで立ち止まってちゃ、多分この学園ではやっていけないし、何より樫野が黙ってはいないだろう。



『...がんばれ、いちごちゃん』



この言葉がいちごちゃんに届くなんてことはないけれど、私のエールの気持ちを声に出してみた。



.




「もー、何で寝ちゃったの昨日のあたしーー!!」



結局の所、私が昨日考えた予想が実際に起こっていたということだ。へこんでいるいちごちゃんにルミちゃんは励ましの言葉をかけている。



『今からでも大丈夫。昼休みに一緒に予習しちゃおう!』
「Aちゃん...いや、A様っ!!」
『じゃ、さっさと授業受けちゃおうか』



私がそう言うとあからさまにテンションが下がっていくいちごちゃん。表情が豊かでいつも百面相しているようなイメージ。そんな彼女はいつ見ても飽きることが無い。

でも、ドジな部分もあってなんだか放っておけない不思議な女の子。



「大丈夫やいちごちゃん。昨日あたしらと一緒に勉強したやんか!」
「で、でも〜...」
『ケーキ作りの事考えてたら授業なんてすぐに終わっちゃうから。あ、考え過ぎて先生に注意されないようにね?』



ふふっと笑って2人の前を歩くと、後ろからいちごちゃんの「Aちゃん酷いーー!!」という声が聞こえてきて、私はまた笑ってしまうのであった。





.

▼sweet.024→←▼sweet.022



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (137 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
476人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

†NANA†(プロフ) - ページ43・44で、「チョコトルテ」が「チョコタルテ」になっています (2022年5月2日 10時) (レス) @page44 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
心芦心芦(プロフ) - ようやく50話達成するまで至りました😭コメントしてくださった皆様本当にありがとうございます!続編でもよければ何でもいいのでお言葉頂けると嬉しいですし、励みにもなります☺️では、続編にてまたお会いしましょう👋 (2022年1月5日 22時) (レス) @page50 id: 0695e2aa22 (このIDを非表示/違反報告)
心芦心芦(プロフ) - わらびもち( ˙?˙ )さん» ありがとうございます!! (2022年1月5日 9時) (レス) id: 0695e2aa22 (このIDを非表示/違反報告)
心芦心芦(プロフ) - れさん» ありがとうございます!更新頑張ります☺️ (2022年1月5日 9時) (レス) id: 0695e2aa22 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち( ˙?˙ )(プロフ) - お疲れ様でした!そして、更新楽しみにしてます!ありがとうございます! (2021年12月12日 21時) (レス) @page45 id: 36bb079102 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:心芦心芦 | 作成日時:2019年10月15日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。