▼episode.18 ページ18
You side
「遅れてすみませんでした。」と言ってみたが、何も返ってこない。
だから、何もなかったかのように席に座る。逆巻兄弟の皆を観察(?)しながら。
そして、テーブルマナーに気をつけながら食事に手をつけてゆく。
「あっ、美味しい...」
美味しさのあまりつい声に出してしまった。だが周りの皆は、皆独自の世界を繰り広げている。
――――――
「はぁ」
体を動かすとともに水がチャプンッと音をたてる。
今思えば、この数日、いろいろとありすぎて疲れてしまった。
自分の体を見ると首にアヤトくんから吸血された痕がくっきり残っている
少し指で触れてみるとチクッと痛みを感じてしまう。そして、また血が垂れてきた。
こうしていると、アヤトくんに吸血された時のことを思い出してしまう。
――「プハッ...なんだこの血、チチナシとはまた違う血...でも、すげぇ甘くて、うめぇ」
「私の血...凄く甘いって言ってた。本当、なのかな?」
もし、本当にそうだとしたら...。
ダメだ。悪い方向に考えちゃダメ。そう、自分に言い聞かせる。
[ガチャッ]
ドアの開く音がした。
「だっ誰?!」
そして、私の視界に映ったのは...。
?「んふっ」
.
78人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:心芦心芦 | 作成日時:2017年6月3日 20時