目に映るは恐怖 ページ10
女性警官に手を引かれ長い廊下を歩き、着いた場所はとある一室。
その部屋には女性が一人椅子に腰掛けていた。
私は女性警官に促され用意されてあった椅子に座る。
私を座らせた後、女性警官は部屋から出て行った。
部屋には女性と私の二人きりになった。
女性は軽く自己紹介を済ませ私と目を合わせて穏やかな口調で喋りだす。
最初はその女性の行動に理解ができなかったが、後になって分かった。
＿＿カウンセリング。
精神的異常等がある人に技術や知識を用いて行われる相談援助。
ちなみに余談だがあの泥酔男は渡我の父親だったらしい。女は遠回しにあの男の殺傷死体について聞いてきている。
そういう事か……軽い事情聴取。
何て言えばいいのだろう。私はあの時の記憶がさっぱり無い。説明のしようがないのだ。
ここは無難に知りませんで通すか…？
…………あ、そうだ。
私の脳内にある考えが浮かんだ。
＿＿「私です！！」
「え…？」
「私がやったんです！！」
私はやけにハリのある声で女性の問いに応えた。トガヒミコの個性的な声色で。
女性は動揺の視線でこちらを見てきているが、負けじと口を開く。
「ど、どうして？」
ニコッと笑顔で私はこう言った。
「簡単だったから。」
「っっ…！？」
「＿だって、お父さん私のほっぺぶったんですよ！？だからやり返したんです！！お父さんを刺しちゃえば私はぶたれないから！！」
………女性の顔色を見ると真っ青に染まっている。恐怖と嫌悪が入り混じっているような、そんな表情。
その返答を聞くと、私を置いて女性は慌てて怯えた様にこの部屋から出て行った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 824人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リィ(プロフ) - えっ？！続きは…？？？お願いします！続きをください…！！！ (2022年12月18日 17時) (
レス) @page13 id: 1730b53d16 (このIDを非表示/違反報告)
けい - 続き楽しみにしています！ (2022年3月23日 10時) (レス) @page13 id: 04124863a7 (このIDを非表示/違反報告)
はりがね - えっ…終わりなんですか...？ (2020年6月4日 21時) (レス) id: 51d8bbe764 (このIDを非表示/違反報告)
トガ - うぇ！？終わりですか…？早く続きが見たいです… (2020年5月15日 22時) (レス) id: bceed2c96d (このIDを非表示/違反報告)
ランタン(プロフ) - この小説終っちゃったんですか…？続きが見たいです… (2020年4月22日 1時) (レス) id: acbe17e285 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：石津来 | 作成日時：2017年12月25日 22時
