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Haechan-友達編ページ11

「ドンヒョク、小指変だよ」

HC「あー！まーたそれ言う！」

カフェで向かい合って、止まることなく喋り続けていたドンヒョクが無邪気に笑う。

HC「仕事も好きだけど、やっぱり休みっていいね」

「…そういえば、なんで私なの？」

HC「え～？なんかAの顔が思い浮かんで笑」

首を傾げながらそんなことを言うドンヒョクに、心臓が跳ねた。こんな綺麗な顔してそんなこと言うなんて、いくらかずるいんじゃないですかね。

『これから出掛けよ！』
今日の朝突然に来た彼からのLINEは、疑問形じゃなくて強制で。
「もし私が出掛けてたらどうすんのよ笑」って笑いながら返信した。

それにしても、高校で仲良くなってから、アイドルになった今でもちゃんと仲良くしてくれるんだから、嬉しいって思ってたりもする。

HC「高校の時からよくここ来てたけど、やっぱり好きだなぁ」

「……」

何かを懐かしむような声色に、ドンヒョクの方を見ると

頬杖をつきながら、窓の外を見ていた

そんな彼の視線の先なんてどうでも良くて、ただただ、その綺麗な横顔を見詰めて……。

HC「……ん？」

「え、｣

不思議そうにこっちを向いたドンヒョクと目が合ってハッとする。

あれ？私今、何してる…？

自分の左手は、彼の右頬に伸びていて

撫でるでも抓るでもなく、ただ頬に手を添えていて

「やっ、え…む、無意識!!」

恥ずかしくなって慌てて手を離すと

HC「ねぇ、もしかして見惚れてたり？」

その手を掴んで、悪戯そうに笑う

「アイドルにもなれば、やっぱりかっこよくなるんだね。綺麗だった、すごく…」

言い訳を考えるまでもなく、口から出る言葉に任せた。

HC「ね！綺麗だよね！ここから見える景色本当に好きなんだよね～」

「…え笑」

目を輝かせながら窓の方に向き直るドンヒョクの、出会った時から変わらない陽気さに肩を落としつつも笑いが込み上げた。

「うん、そうだね。すごく綺麗」

同じように頬杖をついて窓の外に目を向けてみる

だけど……、

HC「…なーんてね、わかってる」

俺のこと言ってくれたの」

さっき私がしたように、今度は彼の手が私の頬に優しく添えられる。

HC「Aの口からかっこいいって、やっと聞けた」

…俺なんてずっと、Aのこと可愛いって思ってたのに」

……これは、天然？それとも確信犯？

いつからこんなに、かっこよくなったの。