Neocul's Girl 《Ⅰ》 (ページ5)

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A side

『でか…』

ただ今私は韓国の事務所の前に着きまして
旅費は全て事務所側が負担してくれたみたい。(パスポートは持ってた)
親は仕事だったから1人は寂しいけどちょっとワクワクしてる。

sm ｢他の受ける子達もこの控え室にいて時間帯別で集合して終わり次第解散だよ。日本人スタッフもいるから大丈夫だ、僕とはここでお別れ、君の健闘を祈るよ。｣

ファイティン！と両手でポーズしてくれて私をスカウトしてくれたメガネのおじさん(お兄さん？)が去っていった。

さ、集中しなくちゃ…

『こんにちは…』

受付をすませて壁際の空いてる席に座ってイヤフォンをして用意してきた曲を聴いた。

周りを見てみると

私と同じくイヤフォンをしている子
鏡の前で踊りの練習をしている子
カンペを用意したのか見ながら自己PRの練習をしている子
メイク直しをしている子など様々だった。

オーディション自体は番号札を渡されて前の前の人が戻ってきたら行く、みたいなシステムらしい…

私の番号は……7番。

ラッキー7と言ったところか？(ポジティブに)

持ち時間は10分間で案外あと1時間程で準備しなければならない。とりあえず軽く動いて順番を待とう…

＿＿＿＿＿＿＿＿＿1時間後

『緊張するな、』

今私は部屋の外すぐ廊下のパイプ椅子に座っていて
次の順番を待っている。

前の男の子は歌を準備していたようで歌声が聞こえてくる。
知らない歌だったけど上手だな…

＿＿＿＿＿＿＿＿sm ｢君ダンスはできる？｣

＿＿＿＿＿｢あ、えっと…｣

え、歌で応募したのにダンスをさせられることある？

ということは私も歌えって言われるかもしれないってこと！？
どうしよう韓国語の曲何も歌えないよ…

＿＿＿＿＿＿＿＿sm ｢ありがとうございました｣

前の男の子が頭をかいて悔しそうに出てきた。
遂に私の出番だ……
しょうがない、歌えって言われたら日本の歌を歌うしかない。

_

『あ〜、ダメだったかもなぁ〜！(ちょっと大声)』

オーディションを終えて公園のベンチに座った。

案の定1曲用意してきたダンスを披露した後に

＿＿＿＿＿sm ｢ウタエマスカ？｣

『(きた…)…はい、歌は下手ですけど』

宇多田ヒカルの曲を歌った。

＿＿＿＿＿sm ｢ok ありがとうございました｣

……ちょっと声裏返っちゃったし
あーあ、明日から受験勉強か〜行きたい高校なんてないんだけど？
まあ、夏休みの良い経験になったから良いか。
さ、ホテル戻ろう。