恋は駆け引き。【Taiga.K】 (ページ21)

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【翌朝】

今日から普通授業か。嫌だな。なんて事を考えながら支度をする。

いつも通り大我と学校へ行く。もちろん、手を繋いで。

『今日から普通授業だよ。やだな～。小学生だったらまだ半日で帰れるのになぁ。』

大「本当。いいなぁ～小学生。
……昨日、樹と、楽しかった？」

少し遠慮がちに聞いてきた。

『うん。パンケーキ食べたりしたよ。あのね！私が服を買ってあげようとしたんだけど、パンケーキ奢ってくれたからいいって言って、自分で服買ってたんだよね。』

大「…へぇー。そうなんだ。じゃあ、今度は俺と行こうぜ。」

『うん！行こう！』

大我とも約束ができた。

─────────

校舎へ入り、大我とはお別れ。

あ、そうだ。お礼。樹にお礼言わなきゃ。

クラスに入って、樹を探す。

『あ、いた。』

樹は自分の机の周りに集まった女子達の相手をしていた。

これは話しかけにくい。

きっと、今は話しかけるタイミングでは無いな。うん。

すると、樹と目が合ってしまった。最悪だ。目が訴えてる。「助けて」って。

これは助けるべきか？

だって、元々は、樹が誰にでも思わせぶりな行動をとるからじゃん。

私は知らない。

私は頑張れの意味も込めて、「頑張れ」と、口パクで言った。

すごく死にそうな顔してた。

樹、ごめん。