恋は駆け引き。【Taiga.K】 (ページ16)

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手首を捕まれ、2分程走った。

あー疲れた。死んじゃう。

『はぁ、…ねぇ、こんなに急がなくても、良かったんじゃ、ない？』

樹「はぁ、…かもな。でも、学校早く終わる日なんて中々無いし。しかも、…と…れる…し…」

…ん？後半になってだんだん声が小さくなって言ったけど。

『ごめん。聞き取れなかった。最後だけもう1回言ってくれる？』

樹「え？…あー、…部活とかあって放課後中々ゆっくり出来ないからって。」

『あー。確かに。部活か。』

と、少しうやむやな終わり方になってしまった。

数分後、電車が到着し、電車に乗り込んだ。

電車の中では、どーでもいい話をしていた。

そうしている間にショッピングモールの最寄り駅まで着いてしまった。

電車を降りて、駅を出る。

樹「着いたー！」

『電車に揺られてた20分が短く感じた。』

樹「それな。…あ。いつものアレやんないと。」

『え。何？』

樹「…とうちゃぁく。」

『…だからそれ何。』

まただ。今朝は、「レッツゴー！」だったけど、今は、「とうちゃぁく」になった。

…あとは、手を突き上げるんじゃなくて、引き下げてるってとこぐらい。

いや、間違い探しじゃないし。

なんて、自分の頭の中でツッコミを入れたりしていると、

樹「よし、じゃあ行くか！」

『レッツゴー！』

散々頭の中でツッコんでた癖に、見てるとやりくなってやっちゃった(笑)あ。口でも言ってたか。

樹「はっ！(笑) 可愛いな。お前。」

『い、いいじゃん別に。やりたくなっちゃったの！
…しかも、可愛くない！私がそういうこと、言われ慣れてないこと知ってて言ってるんでしょ。』

樹「ははっ！(笑) ごめんて！意地悪し過ぎた。でも、可愛いのは本当だよ。」

顔に一気に熱が集まるのが自分でも分かった。

『ほ、ほら。行くよ！』

樹「ふっ(笑) はいはい(笑)」

やっと私たちは、ショッピングモールへと入った。