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ふっかさんがタイへ行った日から半年くらい経った頃、
私と康二はようやく大学での学業を終え、卒業式を迎えていた。
目黒｢ふっかさん、映ってますか？｣
深澤『映ってるよ〜、笑』
｢どうですか？ふっかさん！｣
深澤『似合ってんじゃん、かわいいよ〜笑』
｢なんですか、その心のこもってない可愛いは、｣
深澤『こもってるって！笑』
向井｢ふかさん！俺の袴も褒めてーや！｣
深澤『はいはい康二もかわいいよ〜笑』
｢あー！絶対適当だ！ね、康二、適当だよね？！｣
向井｢うん、これはもう確信犯やで、｣
卒業式に向かう前、彼が早起きしてでも袴姿を見たいと言うので着付けてもらってからすぐにふっかさんとのビデオ通話。
その場に居合わせた蓮にカメラ係をお願いして私と康二を映してもらう。
日本は8時45分を回ったところでそんなに早い時間ではないけれど、タイとは2時間ほど時差があるから向こうは6時45分くらい。
眠そうに目を擦る彼も愛おしいけど、睡眠時間がとれてるのか心配にもなった。
｢はい、じゃあそろそろ式に行くんで切りますね〜！｣
向井｢え、もうええの？｣
深澤『えー、お姉さんなんかつめたくなーい？笑』
｢ふっかさんもお仕事あるでしょ？休める時に少しでも休まなきゃだし、また暇な時にでもみんなで電話して話しましょ！｣
まだ話したがるふっかさんと康二を説得し、電話を切って3人で大学へと向かう。
やることも無く暇だという蓮を卒業式に誘ったはいいものの学内に入るとイケメンがいると騒がれる始末。
向井｢めめのかっこよさで人がざわめいてる…、｣
｢そんなにかっこいいかな〜…？｣
向井｢生まれた時から一緒やから感覚が麻痺してるんやわ、｣
向井｢なんでめめかっこええ思わへんのにふっかさんがかっこええの、？｣
康二の純粋な質問に軽く唸って悩むが答えはひとつしか出てこなかった。
｢ん〜…、ふっかさんだから好きになったのかも、｣
向井｢ふっかさんやから…？｣
｢うん、あの時、あの場所になべさんや照くんが立ってても、今みたいな関係でいたと思うんだ｣
｢私は多分だけど、ふっかさんだから好きになったんだと思う、｣
私がそう言って康二の顔を見つめると、セットが崩れないように控えめに私の頭をポンポンと撫でた。
向井｢Aらしいな、笑｣
少し悲しそうに微笑んで。
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作者名：すーさん。 | 作成日時：2021年2月7日 3時
