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｢あっつ…、｣
目黒｢姉ちゃん、大丈夫、？康二、岩本さん達まだ来ないの？｣
向井｢まぁまぁ、！もうちょいで着く言うてたから頑張ろ！｣
最寄り駅まで迎えに来てくれるはずの照くん達を待つとある日の大学4年、最後の夏休み。
私達は照くんの提案で皆でキャンプに行くことになった。
私と康二の卒業旅行を兼ねてくれてるそうで、
学年は違うけど2年制の専門に通う蓮も今年が卒業のため、わざわざ誘ってくれて6人で行くことになった。
それはいいんだけど…。
｢暑すぎる…、｣
向井｢ほんまAは暑さに弱いな〜、笑｣
ミンミンと煩いくらいに鳴く蝉の声も、ジリジリと照りつける日差しも、無風でもしっかり伝わってくる熱気も、全て苦手。
夏は私の天敵だ。
｢冬の方がいい、夏大っ嫌い…、｣
目黒｢俺は夏のほうが好き、なんかワクワクしない？｣
｢どのタイミングでワクワクすればいいの…？｣
向井｢なんか、初めてめめが弟に見えたわ、笑｣
｢え…、今…？｣
なんてショックを受けたと同時に、目の前に止まったのは大きな車。
助手席の窓が開き、サングラスをかけたなべさんが手をあげる。
渡辺｢待たせたな、笑｣
｢運転してないくせにカッコつけてる…、｣
渡辺｢お前車乗せないよ？笑｣
｢あー！嘘です！！乗せてください！｣
後ろのドアを開けると2列目には誰もおらず、3列目にはふっかさんの姿。
｢ふっかさん…！あ、寝てる…？｣
岩本｢あ、なんか昨日あんま寝れてないらしいよ、｣
渡辺｢新人のミスをカバーして遅くまで残業してたらしい、｣
向井｢ふっかさんもまだ二年目やのに大変やな〜…｣
寝ているふっかさんの隣に座って、手に持っていたバックを足元に置く。
1日だけのキャンプとゆうことでみんな荷物は少量、
一人一つのボストンバッグをそれぞれ足元だったり空いてるところに置いていて、ふっかさんの足元にもバックが一つ。
足に荷物がぶつかっていたため私の方に荷物を寄せて、眠る彼を見つめた。
｢お疲れ様です、｣
誰にも聞こえない、小さな声で彼にそう呟いた。
車の中はわりと騒がしくて、音楽をかけて大熱唱してるなべさんに、
久しぶりに会えたからか、二人で話し込んでいる康二と蓮の声も車内にいれば煩く聞こえて、でも隣には静かに眠る彼がいて。
｢こんなに煩いのによく眠れますね、｣
気づけばまた彼に話しかけていた。
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作者名：すーさん。 | 作成日時：2021年2月7日 3時
