○ 31 ○ ページ32
.
季節は2月、気づけば照くんの卒業式間近。
学食に照くんはもう入れなくて、去年と同様アルバムを康二と制作する。
向井｢とうとうここの学食に集まるの俺らだけになったな〜、笑｣
｢そうだね〜、笑｣
向井｢照兄とは一番最初に出会ったし、おらんって思うと寂しくなるな〜…｣
照くんの写真を見つめて項垂れる康二の頬を突っつくと、徐々にニヤついていく康二。
｢会えなくなるわけじゃない、｣
向井｢ん？｣
｢卒論の時期になるまで私達は暇な日が多いし、照くん達が疲れてない時ならいつだって会えるよ、｣
｢だから大丈夫！笑｣
向井｢A、ほんま大人になったな、笑｣
私の頭をわしゃわしゃ撫でる康二。
毎日コツコツと、アルバム制作に勤しんだ。
卒業式当日、私と康二は去年同様スーツ正装で卒業式に参加した。
照くんは私達の中でもずば抜けて身長があるため、袴を着こなしものにしていた。
｢照くんかっこいい〜…！｣
岩本｢Aにかっこいいって初めて言われたかも、笑｣
向井｢いや、でもこれはほんまにかっこいいわ〜…！｣
岩本｢お前ら見つめてくる目が赤ちゃんすぎるんだけど、笑｣
3人で照くんを囲んで写真を撮り、康二と2人で教員室で印刷させてもらい最後のページに貼り付ける。
完成したアルバムを渡すと、私達の前で初めて照くんが泣いた。
2人同時に抱きしめられて涙は私達にまで伝染して、3人とも大学の広場で号泣した。
夜はふっかさん、なべさんも合流して飲み会。
ふっかさんと会うのはクリスマス以来だったけどお互い特に何も言わず、でもお互いが渡したものはしっかり身に付けていた。
渡辺｢照、アルバム見せてよ、笑｣
岩本｢いいけどぜってー汚すなよ？分かってる？フリじゃないからな？｣
｢目がまじだ、笑｣
渡辺｢汚さねぇよ、笑｣
深澤｢照も社会人か〜、信じらんねぇ〜笑｣
岩本｢ふっか達が社会人になる時、俺も同じこと思ったけどな、笑｣
向井｢来年は俺らが言われるんやろうな〜、笑｣
｢言われないように頑張るぞ〜！｣
渡辺｢まずお前はほんとに社会人になれるのかが不安だわ、笑｣
｢なべさんってほんと失礼な人…、1年後同じ会社で働くと思うと不安で仕方ないです！｣
渡辺｢こっちの台詞だわ！笑｣
なべさんと安定の言い合いをして皆が笑ってる時、ふっかさんと目が合った。
目が合うだけで、私はいつまで経っても彼にときめく。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2220人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すーさん。 | 作成日時：2021年2月7日 3時
