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康二が帰ってきてすぐのこと、残り1週間しか学食に出入りできないふっかさんとなべさんは毎日のように顔を出すようになった。
深澤｢今更になってこの飯食えなくなると思うと寂しくなってきた…、｣
渡辺｢俺卒業してもここのカレー毎日食いたいんだけど…、｣
｢なべさんってカレーそんないっぱい食べてたっけ…？｣
向井｢なんか2年の時ハマって半年間食べ続けてたらしいで、笑｣
｢それはばかでしょ、｣
前で悲しむ2人に聞こえないように小声で康二と話をする。
こんな日が1週間続いて、最終日2人は何故か涙ぐんでた。
たかが学食されど学食なのだろうけど、そんな2人を見てなんだか可愛く思えた。
2人が入れなくなった翌週から学食に集まるメンバーはいつもの3人になっていて、
私が2人にミニアルバムを作りたいと言うと、カメラが趣味の康二が写真を厳選して印刷してきてくれた。
岩本｢2人とも嬉しくて泣いちゃうんじゃね？笑｣
｢泣いてもらわなきゃ困ります、泣かせるつもりで作ってるんで、笑｣
向井｢ちゃんと2人の写真撮っててよかったわ〜、笑｣
岩本｢にしてもほんと上手いよな撮るの、｣
向井｢ほんまに？なんか嬉しいわ〜、笑｣
照くんが言うように康二の写真はほんとに素敵で、こんなに綺麗に画角に収められるのは一種の才能のようにも感じる。
｢康二のカメラは皆の思い出がいっぱい詰まってるね！｣
向井｢もちろんやで、これからも思い出作るんやから、な？笑｣
私が書き込んでアルバムを作ってる隣でカメラの写真を見返してる康二と照くん。
2人のアルバムを作るのもすごく楽しみだ。
2月の終わり頃、蓮が私の学校近くにあるデザイン専門学校に受かったから蓮もこっちに引っ越してくると知らせを受けた。
家の場所を聞くと私の家から徒歩5分圏内のワンルーム。
康二にそのことを伝えると嬉しそうにしてたけど、姉の私としては徒歩圏内に弟が住むって嬉しい様で少し違和感も感じる。
向井｢じゃああれやな、今度から集まる時めめも暇やったら呼べるな！｣
｢あのさ、だからその呼び方だったら私もめめなんだって、笑｣
岩本｢めめって誰？笑｣
向井｢Aの弟！モデルしててめっちゃかっこええねんで！｣
岩本｢へぇー、今度会わせてよ、笑｣
｢え〜、まぁいいけど〜、｣
何故か今度の定期飲み会に蓮も誘うことになり、そのことを蓮に伝えると満更でもない返信が来た。
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作者名：すーさん。 | 作成日時：2021年2月7日 3時
