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深澤｢商学部3年、深澤辰哉です、笑｣
｢ふ、深澤辰哉さん…、｣
深澤｢よろしくね、笑｣
微笑みかけられ、1発KO。
見惚れてる時間なんてものはものの数秒で、列が進まないと先生に怒られた記憶もある。
その後式典の席に座ると名前順なのか、隣の席が向井くんだったこともあり、またもや意気投合。
式典後は2人で最寄りの駅まで歩いて帰ることになり、
向井｢え、もう好きな人できたん？！｣
｢うん、とっってもかっこよかった…｣
向井｢意外と面食いやねんな、笑｣
話題はさっき出会ったばかりの深澤辰哉さんについて。
あの時は気づかなかったけど、同じ学部だし、もしかしたらまた会えるかもしれないと淡い期待を胸に抱いていた。
｢あ、そういえば向井くんは何学部なの？｣
向井｢ん？俺は商学部やで？｣
｢え！一緒！！えー、じゃあ同じ講義受けれるじゃーん！｣
その場でLINEを交換し、次の日からの講義も一緒に受けるほど私達の仲は深まっていた。
学校にも慣れてきて3か月くらい経った頃。
入学式以来会えてない深澤さんを探すのは私の日課になっていて、いつもそれに付き合ってくれるのは康二だった。
向井｢なぁA〜、お腹空いた〜…！｣
｢ばか、学食が1番会いやすそうなんだから端から端まで歩かなきゃ！｣
向井｢目の前のカレーがはよ食べてくれ〜って言うてる…｣
｢大丈夫！後で食べれるんだから！｣
学食を練り歩くのは私達の恒例行事、自由気ままの私に付き合わされてる康二は周りから見ればちょっと可哀想な存在。
あんな人と関わらず一緒にご飯食べようよと誘われてる康二を何度か目撃したことはある。
でも他の人に誘われても康二はいつも私のそばにいてくれた。
ある日、学食に行くと私達を見てクスクス笑ってるのは同じ学部の女子グループさん。
私が1番苦手とする派手な人達だ。
｢康二、｣
向井｢ん？｣
｢今日はここで食べよう！｣
向井｢ええの？まだ向こうの方探してないやん、？｣
｢お腹空いたでしょ？｣
｢深澤さん探しは食べ終わったら付き合って！｣
向井｢Aが大人に見えるわ…！よっしゃ、食べたら深澤さん探し再開や！｣
｢うん！｣
康二がいたから、大学にいた4年間は今でも1番記憶に残るくらい有意義な学生生活を送れていたと思う。
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作者名：すーさん。 | 作成日時：2021年2月7日 3時
