なんだ、アオハルかよ。 (ページ38)

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俺から彼女へ。ページ38

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虫「Aさんらしい素敵なお手紙でした、続きまして新郎であるとしみつさんのお手紙です！」

虫さんがそういうと拍手が起こる会場、｢としみつー！｣や｢よっ！｣なんて言ってAの時と違って盛り上げるためのヤジが飛んでくる。

虫が喋ってる間に慌てて涙を拭いてAにも小さな声で｢頑張れっ｣って言われたから気持ち的には落ち着いて、マイクへと向かう。

と「えー、今回は慌ただしく決まった式にも関わらず来て下さりほんとにありがとうございますっ、恐縮ではありますが皆様の前で愛を誓うべくAへ手紙を読ませていただきますっ。」

泣いたからスッとしたのか、慌てることもなく来てくれた人への挨拶も噛まずにすらすらと言えた。

Aの方をちらっと見ると、頑張れ。を口パクで伝えてくれる。

一呼吸置いてから手紙を読み始めた。

と「Aへ。

手紙とか今まで送りあったこともなかったし、照れるし、なるべく簡潔的に書くな。

Aと出会って、俺は人生で初めて一目惚れをしました。
Aと出会って、人を愛するということを学んで、喧嘩して思ってることを言い合う大切さを知って、そして子供を授かって守るべき者の尊さを知りました。

正直、お前みたいな良い奴が俺なんかの嫁になるのはめっちゃ勿体ないよ。
でも、そんなことを考えるよりも先に、これからも一緒にいたいって気持ちの方がいつも強かった。

付き合ってる時はいっつも振り回してばっかだったな、あれしたいこれしたいってお前の行きたいデートにはなかなか行けんかった。
そのわりに、俺が好きなバンドのライブとか、唐突に行きたくなった旅行とかには文句一つ言わずに着いてきてくれてた。
今となって、行きたがってた所へ一緒に行けんかったこと、後悔してます、ごめん。

付き合う時の告白も、子供を授かってからのプロポーズもダサくてごめん。
でも、俺のそんなダサい一言で笑って泣いて喜んでくれる、俺のくだらんギャグやジョークで笑ってくれる。
Aの笑顔を見る度に幸せになれて、Aの泣き顔を見る度に守りたくなる尊さを知れました。

正直、頼りなくて不安だと思う。
バカだし、キレやすいし、要領も悪いしかっこいいとこなんてひとつも無い。

けど、こんな俺にAは惚れてくれた。
そこだけは俺が自信を持って自慢出来るところです。

こんな俺だけど、これからも信じてついてきてほしい、絶対後悔はさせないから。
大好きです。

としみつより。」