なんだ、アオハルかよ。 (ページ31)

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1 週間の遠距離。ページ31

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結婚式2週間前、俺は頭を抱えてた。

単独のイベントだったり、東京での仕事が立て込んでて気づけば1週間も東京へいなければいけないスケジュールになっていた。

臨月ではないとはいえ妊婦の嫁に式の準備を任せっきり、しかもAが妊婦になって1週間なんて離れるのは初めてで妙に気が引けていた。

と「行きたくねぇ～…。」

見送りに来てくれたAと虫さんの前でボソッと呟く。

「行ってきなさいって。笑」

虫「Aちゃんのサポートは僕らがちゃんとするから。笑」

1人にさせるのはどうしても不安だ。と何度も言っていたら｢1週間くらいなら彼女もおるし、僕の家に住まわせようか？｣とナイスな提案をしてくれた虫さん。

身の回りの事も虫彼女が助けてくれるらしいし願ってもない話だったので二つ返事で即決定。

A本人はそこまで心配しなくても。って言っていたが、身篭った妊婦を1人にさせる不安は俺の中では相当なものだった。

と「あー、もう電車行くやん…！」

虫「早く改札行けばいいんだよ？笑」

「そんで、ちゃんと電車に乗るんだよ？笑」

馬鹿にしたように虫と結託して俺をおちょくってくる彼女。

最後にA不足にならんように手をぎゅっと握る。

と「毎日電話する、ちゃんと出ろよ？」

「うん、撮影中以外は出るね。笑」

と「あと、最近夜は特に冷えてきたから、ちゃんと暖かい格好しとけ。」

「はい。笑」

と「それから、、」

「としみつくん、2人で頑張ろうね！」

1週間なんて期間の不安を吹っ飛ばすかのような彼女の満面の笑み。

1週間くらい大丈夫。なんて思えた。

2人に見送られながら俺は改札を通り、まずは名古屋へと向かう電車に乗った。

虫眼鏡side＿＿＿

としみつが心配してた理由が何となく分かる気がする。

この妊婦、最近お腹がより目立ってきて体型はどこからどう見ても妊婦なのに、見た目以上にハードな動きを見せる。

家の事もしなくていいと言ってもなんでも自分でテキパキ動く。

式の打ち合わせに向かうと演出も構成も事細かく式場側に熱心に伝えてる。(さすがエンターテイナーだなと関心。)

撮影だってたまに僕らより体を張ったりして目立とうとする。

虫「そりゃあ1人にさせるの不安だろうな～…。」

「え？」

本人は何も考えずの行動なんだろうけど、正直見てる方は気が休まらないのですよ、妊婦さん。

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