二 年 越 し の 告 白 。 ページ13
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ナビで設定した彼女の家に着いた頃、助手席で喋っていた彼女はすっかり夢の中。
と「Aちゃーん、着いたげ〜っ」
「ん〜…。」
無防備すぎる姿にドキッとしてしまう俺と、他の男の前では寝んでほしいなと思う冷静な俺がいる。
と「そんな可愛い顔で寝られてたら、もっと好きになるやん…。」
静かにボソッと呟いて、近くのコンビニの駐車場に停り、少しだけ仮眠をとるつもりで目を閉じた。
次に目を開けた時には、空はすっかり明るくなっていた。
うん、見た感じ夜は明けてる。
隣で寝ていたはずの彼女はなぜかおらんくなってて、自分の無能さに頭を抱えてると車の扉がガチャっと開く。
「あ、おはよ笑 どしたの?頭痛いの?大丈夫…?」
おらんくなったと思ってた彼女の手にはコンビニ袋。
帰ったわけではなかったんだと安心してホッと一息つき安堵する。
「なんか飲む?としみつくん、お水とお茶どっちがいい?」
わざわざ寝てた俺の分まで買ってきて、先に選ばせてくれる、そうゆう優しいとこも全部好き。
と「じゃあ水くれる?」
「うん、いーよ!はいっ…!えっ?!」
水を受け取る振りをして、彼女の腕を引きそのまま抱きしめる。
今、俺に対して、彼女は少しでもドキドキしてくれてるだろうか、ときめいてくれてるんだろうか。
「と、としみつくん…?」
と「ごめん、今こっち見んで…。」
俺はかっこいい男じゃないから、自分からこんなことしてるってのに顔は熱さが感じるくらいだから真っ赤だろうし、緊張して微妙に震えてるし、むしろどっちかってゆうとかっこ悪い男だと思う。
それでも、俺がかっこ悪い男だとしても、彼女を想う気持ちだけは誰にも負けん。
彼女だけは誰にも譲れねぇ。
ここで男にならんでいつ男になるんだ。って自分に言い聞かせて精一杯の勇気を振り絞って彼女にずっと言えずにいた言葉を伝える。
抱きしめていた彼女から離れて、目を逸らさないようにばっちり見つめ合う。
と「ずっと好きでした…、俺と、付き合ってくれませんか…?」
大きな目をパチッと開けて、その後すぐににっこりと微笑む彼女。
「私でいいの?後悔しない?」
にっこりした表情とは裏腹に、彼女から問いかけられた言葉は
自分に自信のなさが伺える言葉たち。
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作者名:すーさん。 | 作成日時:2019年5月28日 0時