episode 22 ページ23
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医者「いい人に出会えたね 笑 外出の件、考えておくよ。」
問診と言うよりかはお話をしに来てくれただけにも思う。
病室を去っていく先生を見て小さく「ありがとう。」と呟いた。
ーーー
誕生日当日。
看護師さん達がみんなで出し合って買ってくれたワンピースに袖を通す。
1番仲のいい看護師さんにメイクとヘアアレンジもしてもらい用意は完璧だ。
看護師1「20歳おめでとう!すごく可愛いよ!」
看護師2「彼氏さん、さらに惚れちゃうんじゃない?笑」
「もー、からかわないでよ。笑」
先生に頼んでいた外出許可が昨日、誕生日前日にようやくOKをもらえた。
嬉しくていてもたってもいられなくて、すぐにりょうくんに連絡をしたら「最高の誕生日にしよう!」そう言ってくれた彼。
きっと私達にとって最初で最後のデートになるだろう。
いや、今日は悲しいことは忘れよう、今日だけは普通の女の子になるんだ。
(ガラガラッ)
り「え…、Aっ?」
「えへへ、看護師さん達がプレゼントしてくれたの、どうかな…?」
り「めっっちゃ似合ってるよ?え、可愛すぎ。笑」
付き合おうって言った日からお互い徐々に距離を縮めたくて「りょうくん」「A」って呼び合うようになった。
敬語も徐々にだけど減ってきて今ではタメ口で話せる時の方が多くなった。
病院を出る前に念押しで先生の診察と血圧測定、全てりょうくん付き添いで素早く終わらせた。
医者「気をつけて行ってくるんだよ。笑」
「先生、ありがとう!」
医者「Aちゃんを頼んだよ?」
り「はい、何かあればすぐに病院に戻ります。」
先生や看護師さん達に見送られながらりょうくんの車がある駐車場へと向かった。
前にお散歩したのは1か月前だから、外で風に当たったりするのはすごく久しぶりだ。
車に乗るのは約4年ぶり、少し外の世界に緊張する。
り「今日は寒いから暖かくしようね。笑」
先生に「体を冷やしちゃいけない。」と聞いていたりょうくんは家にある上着を何着か持ってきてたらしい。
私に3枚くらい上着を着せて満足したのか運転席に座り車を発進させるりょうくん。
心配性すぎる、だけど彼の行動が全て嬉しさに変わる。
り「どこ行きたい?Aの行きたいとこどこでも連れてくよ!笑」
「私行きたいとこある…!」
目的地を言うと「本気で言ってる?笑」と言われ少し嫌がる彼に車を走らせてもらい目的地へと向かった。
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すーさん。(プロフ) - あーちゃんさん» あーちゃんさん、コメントありがとうございます!嬉しいです…!また近々新しい作品を書けたらいいなと思ってるので良ければ見てくださいねヽ(;▽;)ノ! (2019年11月30日 23時) (レス) id: d77cf76696 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - めちゃくちゃ感動しました。 (2019年11月30日 12時) (レス) id: 789e68029c (このIDを非表示/違反報告)
すーさん。(プロフ) - るりさん» るりさん、コメントありがとうございます!こちらこそ、読んで下さりありがとうございます…!感謝する側なのに感謝されるだなんてほんと恐縮です…!良ければほかにも作品ございますので見てやるか!って思われましたら是非見て言ってやってください…!笑 (2019年5月14日 10時) (レス) id: d77cf76696 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 最後の方、涙が止まりませんでした。素敵な作品をありがとうございます! (2019年5月14日 2時) (レス) id: 546d943e25 (このIDを非表示/違反報告)
すーさん。(プロフ) - 優さん» 優さん、コメントありがとうございます!えええ!めっちゃ嬉しいです(´TωT`)!ありがとうございます!頑張ります! (2019年1月6日 23時) (レス) id: d77cf76696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すーさん。 | 作成日時:2018年12月29日 14時