episode 20 ページ21
.
もう時期面会時間も終わるからか、少しだけ薄暗い病院内。
自販機の明かりが私を照らしてくれる。
数分後、彼は1人で来てくれた。
り「Aちゃん…?」
「あ、りょうさん。笑」
り「どうしたの?」
虫眼鏡さんから何も聞いていないらしく、不思議そうに私を見る彼。
伝えるって決めたのに、やっぱり思うように言葉が出なくて戸惑う。
「あ、あ、あの…。」
大丈夫だって思ってるのに、目の前にいた人達がいなくなっていく記憶が次から次へと頭に浮かんでは離れなくて、彼に何も言い出せない。
ふと我に返ると、暖かいぬくもりに包まれている私がいる。
彼が優しく私を抱きしめていた。
「りょ、りょうさん…っ?」
り「大丈夫、大丈夫だよ。」
彼が好き。
もう自分の気持ちには気づいているんだ。
後は、私が素直にそう告げるだけ。
溢れる涙は止まらないし、きっと泣いてることは彼にもバレている。
私には時間がない。
だから、だからこそ、この先一緒に過ごす人は彼がいいんだ。
「りょうさん…、私、りょうさんが好きです…っ。」
り「うん…っ。」
抱きしめてくれてた彼から少し離れて、しっかり目を見て伝える。
気づかなかった、彼も泣いていたことに。
彼の顔にそっと手を伸ばして流れる涙を指で拭う。
彼の顔はいつでもはっきりと見える。
それは今もこうして、膝まづいてでも彼が私と目線を合わせようとしてくれているから。
「好きです…、大好きです…っ。」
り「うん…、俺も好き…っ。」
2人して泣きじゃくって、お互いの顔を見て笑い合う。
り「付き合おう、俺たち。」
改めて彼がそう言ってくれる。
「よろしくお願いします…!」
そう言って頭を下げる私を見て笑う彼。
こんな幸せな日々ができるだけ長く続けばいい。
そう願った。
ーーー
お気に入り登録者71名様、ありがとうございます!!
りょうくんとAさん、お付き合いしましたがまだまだお話は続きます!
もう少し作者の妄想にお付き合い下さいませ…!←
すーさん。
122人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すーさん。(プロフ) - あーちゃんさん» あーちゃんさん、コメントありがとうございます!嬉しいです…!また近々新しい作品を書けたらいいなと思ってるので良ければ見てくださいねヽ(;▽;)ノ! (2019年11月30日 23時) (レス) id: d77cf76696 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - めちゃくちゃ感動しました。 (2019年11月30日 12時) (レス) id: 789e68029c (このIDを非表示/違反報告)
すーさん。(プロフ) - るりさん» るりさん、コメントありがとうございます!こちらこそ、読んで下さりありがとうございます…!感謝する側なのに感謝されるだなんてほんと恐縮です…!良ければほかにも作品ございますので見てやるか!って思われましたら是非見て言ってやってください…!笑 (2019年5月14日 10時) (レス) id: d77cf76696 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 最後の方、涙が止まりませんでした。素敵な作品をありがとうございます! (2019年5月14日 2時) (レス) id: 546d943e25 (このIDを非表示/違反報告)
すーさん。(プロフ) - 優さん» 優さん、コメントありがとうございます!えええ!めっちゃ嬉しいです(´TωT`)!ありがとうございます!頑張ります! (2019年1月6日 23時) (レス) id: d77cf76696 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すーさん。 | 作成日時:2018年12月29日 14時