上書き ページ20
お昼時間、私は天乃さんに一緒に食べようと誘われて裏庭に来た。
rbr「シャオロンの奴ホンマないよなぁ、こんな優しい人がヒメに嫌がらせなんてするわけないんに…」
まるで自分の事のように悲しんでくれる天乃さん。
『けど、もしかしたら私がそう思わせるような行動をしてしまったのかもしれません…仕方ないですよ。
でも、優しいだなんて嬉しいです！ありがとうございます！』
rbr「んふ、ええんやで」
『それより、天乃さんのお弁当物凄いタンパク質が多いんですね！』
rbr「あ、気づいた？せやねん、俺体鍛えてるからこういうのは必須なんやで！
…た、食べる…？」
顔を真っ赤にした天乃さんがそっとこちらに弁当箱を差し出す。
『いいんですか！？私も天乃さんみたいに強くなりたいです！
有難く貰いますね！』
rbr「ぉ、おん！
____っ、は？？」
天乃のさんのお弁当箱に箸を近づけると、突然天乃さんがガタンッ、と勢い良く立ち上がった。
そして____
『…ぁぐっ、…！？』
天乃さんは私の首を片手で掴んだ。
先程の真っ赤な顔をした天乃さんは居なくて、ただ目を見開いて私の首を見つめる。
rbr「はっ、は？？なんなん、これ……誰の？何処のどいつにやられたん？いつ付けられた？」
なんだか今の天乃さんは、怖い。
怒ってる…？
rbr「ｯﾁ、ホンマに馬鹿な頭しとんな。
聞いてんねんからはよ答えろや」
見たこともないような天乃さんの冷たい表情に全身の毛が逆だった。
急いで応えようとするも、恐怖と焦りで声が出なかった。
rbr「はぁ…もうええわ、上書きしたる」
突然、ゾムさんとは比べ物にならないくらいの力で首を絞められた。
絞められた、と言うより握り潰されたが正しいだろう。
あの時とは違って突然のことだったため、肺に空気があまり入っていない状態だった。
すぐに限界になって必死に天乃さんの腕を掴んで離そうと努力した。
rbr「馬鹿やなぁ…かわええ、抵抗したって無駄なんに。
あ、殺しはせんよ？跡つけるだけやから」
意識が飛ぶ寸前、大好きだった彼の声が聞こえた。
sha「はーい、そこまでやで」
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作者名：めし | 作成日時：2024年1月26日 19時
