憧れMyHERO【轟焦凍】 (ページ17)

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轟焦凍くんは口数のあまり多くない方で時々会話に間ができた。

その会話のない沈黙の間、あたしは余計にドキドキする。

会話をしているとそちらに意識がいくけど、

していないと自分の高鳴る鼓動にばかり意識がいく。

「なあ」

「はい！！」

「驚きすぎだろ」

「ごめんなさい！！

突然話しかけられると心の準備が出来てなくて！」

「じゃあ、話しかける前に、話しかけるぞ、とでも言えばいいか？」

「いやそれ話しかけてるじゃないですか」

あたしが突っ込むと轟焦凍くんは「あぁ」とまた悩み始めた。

本気で考えてるの・・・？

イケメンな上にかなりの天然ってやばいでしょ・・・。

いつも写真でしか見てなかったから性格までは知らなかったけど、

想像の斜め上をいく轟焦凍くんの性格にあたしはまた惹かれていく。

「わかった

話しかける前にメール送ればいいんじゃないか？」

「まだ考えてたんですか！？！？！！」

「え、あぁ・・・

Aがいちいち驚くから」

「え、あ、ごめんなさい・・・」

「謝って欲しかったわけじゃねぇ

わりぃ」

「・・・やっぱかっこいいですね」

「お前もなかなか唐突だな」

轟焦凍くんはフッと軽く笑った。