憧れMyHERO【轟焦凍】 (ページ1)

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「ねぇ〜ばくごー」

ベッドに横になり携帯をいじってるばくごーの体を揺さぶる。

「ねー聞いてる？」

あたしが体を揺さぶる力を強めるとばくごーは携帯を置きこちらに目線をやる。

「うるせーな！

聞こえてんだよクソが！」

「じゃあ返事してよ

轟焦凍くんの話してよ〜ばくごー」

轟焦凍くん。

雄英高校の1年A組、幼馴染のばくごーと同じクラスの優等生。

体育祭のテレビ中継の時にあたしは一気に彼に心惹かれた。

まだ中3のあたしと、高1の轟焦凍くん。

歳の差なんてそんなになくて

幼馴染のクラスメイト。

近いはずなのに遠い距離。

あたしはまだ轟焦凍くんには会ったことがない。

だからこうして頻繁にばくごーの家に遊びに来ては

轟焦凍くんの話を聞き出そうと試みている。

「知らねえよ！」

まあ、結局いつも何も聞けないんだけど。

あたしはばくごーに聞くのは諦め自分のスマホを手にしてウェブを開いた。

検索履歴の1番上にある"轟焦凍"の文字をクリック。

あたしはこうして轟焦凍くんのことを調べている。

優等生の雄英生で、親がエンデヴァーなだけあって息子の轟焦凍くんも多少取り上げられていたりする。

轟焦凍くんはあたしの憧れだ。

まだプロヒーローではないけどとっくにあたしの中では憧れのヒーローだ。

いつか、会えるといいな。

轟焦凍くん。