ボカロ小説【鬼滅の刃】

続き ページ18

藤襲山にて



義「藤の花がたくさん…」

錆「これで鬼を外に出さないようにしてるんだな…」

「(…なんだろう。このとてつもなく嫌な予感がするのは)」


何故か物凄く嫌な予感が感じるのだ。それは大切な人が横からいなくなってしまうような

いつも繋いでいた手が急に誰かに離されて二度と繋げないような

私の予感はよく当たる。もしかしたら錆兎は一人で鬼を…？


「(いや、そんなわけ…)」


する。彼ならする。何故なら彼は優しいから

自分を犠牲にしてまで人を助けようとする人だから


案「この中で七日間生き抜く。これが最終選別の合格条件でございます」


一週間も！？自給自足で食事を取りながら一週間も生き抜かなければならないのか

でも、頑張って生き抜く他ない。錆兎や義勇が気になるが自分のことも気にしなければ


案「では行ってらっしゃいませ」


________


鬼が全然いない

最初の方はいたが日にちが過ぎるにつれて夜になっても鬼がいないのだ

やはりと思い今走れる精一杯の力を振り絞り鬼がいると思う方へ走る


「っ錆兎！！」

手鬼「また来たな、俺の可愛い狐が。でも残念だったな。もうお前の大切な奴は腹の中だ！」

「そんな…っ！！」

手鬼「お前も食えば会えるぞ？俺の腹の中でな！！」


ギャハハハと気味悪い笑い声で私を襲ってくる


手鬼「お前も殺して食ってやる！！！」


許さない。絶対に許さない


「…全集中・水の呼吸 壱の型 水真蓮斬！！！」


______________
______


戻ってきても錆兎だけは見当たらなくて、他の人は全員合格した


「あぁ…あああぁあ…！！」

義「っ…！！」

「ぎ、ゆう…！！」


名前を呼んでも返事なんかくるはずないのに何回も何十回も彼の名前を口に出す

義勇も大切な友を亡くして一週間前まであった光がすっかり無くなってしまった


…


鱗「！！」


私たちの姿を見て鱗滝さんは優しく抱きしめてくれた

嬉しいはずなのに悲しさと申し訳なさのが勝って何で彼が横にいないのとずっと泣いた

鱗滝さんは優しく優しく頭を撫で一緒に泣いてくれた。その撫で方は錆兎みたいで

彼と重なってまた涙が溢れる。こんな奴が鬼殺隊に入って良いのだろうか。いや、良くないだろう

でも彼が望んだことだと考えると文句は言っちゃいけない気がして押し黙る

隣で義勇もそう思っていたみたいで、錆兎が着ていた羽織を握りしめながら涙をこぼしていた

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