positive thinking＿kwmr ページ14
ある調査によると＿＿＿
日本人の66パーセントがポジティブ思考の人だそうだ。
もちろん、今自分の目の前で眠っている彼女は間違いなくそこに位置するだろう。
これは、まだ彼女と会って3ヶ月頃くらいのことだ。
「河村さ〜〜〜ん」
『なに』
「昨日私誕生日だったんですよ」
『みんなで祝ったもんね』
「なにかこう言葉は無いですか？私にかける言葉！！」
『ハイハイオメデトウ』
「、、、片言」
非難の視線が痛い。
(これ以上減ってはかなわない僕の好感度を守るために言っておくが、このやりとりはついに今ので15回目に達した、むしろ今も祝う僕を褒めて欲しい)
あっとそういえば、
『昨日地震大丈夫だった？？』
「え？」
『朝の地震。Aさん電車遅れたんでしょ？』
ふくらが言っていた気がする。
「そうなんです！って言っても3分遅れただけですけどね」
『でも誕生日に地震って災難だったね』
彼女のリアクションが目に浮かんで思わずニヤッとしながらそう言うと、彼女の顔にはてなマークが浮かぶ。
「へ？なんでですか？」
ん？
『え？地震ってやじゃないの？自分で何とかできない自然災害が、自分の生まれた日に起こるのを僕は望ましいとは思わない』
予想した反応が返ってこず、僅かに戸惑う僕は彼女の言葉に耳を傾ける。
「津波とかだったら嫌ですけど、、」
「わたし、、、地面も祝ってくれてるんだ！って思いました」
、、口が開くって言うのはきっとこういうことを言うのだと思う。
「か、河村さんっ！！そんな安直なリアクションしないでください！！」
決してわざとでは無い分、彼女の自然なディスりに傷付いた僕に彼女は弁解するような形で続ける。
「え、、だって地面揺れてるってなんか比喩でもありますよね？詩とかで地面喜んでるって言いますよ！」
『あるけど、、考えもしなかった』
そこにあるのは自然な賞賛だ。
ある程度生活や社会に対してこんなものかとどこか割り切っていた僕も、彼女の考え方には全く自分に無いものが詰まっていると感じる。時折羨ましさを覚える程に。
「それ良い意味で言ってます？」
『もちろん』
そう強く返したら彼女は少し照れながら笑った。
そんな君だから、今も、君のことを考えるのは止められない。
目の前でいつも通りすやすや眠る君の背中に毛布を掛け、おやすみと小さく呟いた。
＿＿
この小説に初めて順位が付きました！！
拙い作品ですが楽しんで貰えるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。
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まこ(プロフ) - 梨菜さん» ひゃー！！ありがとうございます！とても嬉しいです！更新頑張ります！！笑 (2019年5月24日 7時) (
レス) id: ca7df84f29 (このIDを非表示/違反報告)
梨菜 - はじめて拝見させて頂きました...！！川上さんのお話がすごく素敵で面白かったです…！！これからも更新楽しみにしてます！！ (2019年5月23日 22時) (レス) id: 7d00dc968f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まこ | 作成日時：2019年5月8日 21時
