開け、夢の扉！【東海オンエア】

熱戦 ページ21

『うわ、りょうまでそんな事言うん？酷ぉ。』



り「うそうそ、Aは可愛いよ。」



はは、どうだ私の迫真の演技！



りょう君呼びから、りょう呼びに変えてやったぞ！



因みに、視聴者の反応は影でこっそりこの生放送を見ている御曹司くんがLINEで伝えてくれる。



今は、ちらほらとだが
［なんか後ろでりょう君とAちゃん話してるよね？聞きたい...］やら、

［一緒に住んでる、って聞こえた気ガス」

というコメントがあるらしい。



虫「...［Aちゃん手伝ってあげるりょう君優しい。］だって！」



御曹司くんのLINEを読んでいた時、虫さんがそんなコメントを読み上げた。



おいおい、なんて答えりゃいんだよこれは。



り「はは、でしょー？Aに任せっきりだといつかミスるからね」



私が慌てていると、りょう君が答えた。



『私が貴様に出してやった料理で少しでも失敗したことがあったか？』



り「じゃあ昨日、砂糖と塩間違えたおバカさんは誰だったのかな？」



悪どいスマイルでそう言われると、何も言えん。だって、事実だしな。



虫「Aちゃんお塩と砂糖間違えるとか典型的な料理出来ない系女子じゃんか。」



り「普段は美味しいんだけどね。」



おおっとここでりょう選手いつも私の手料理を食べてるアピールゥゥゥ！！



これはコメント欄どう動くか...！？



そうワクワクしていると、程なくして御曹司くんからLINEが来る。



＜［やっぱAとりょう付き合ってんじゃね？］［2人、付き合ってるの？教えて！］
ってのがちらほら。



お、予想通りの反応。



『お肉焼きまーーす』



この私の声が、次の作戦の合図となる。



こう私が言ったら、りょう君がすかさず私をあすなろ抱きして、そこに偶々虫さんがカメラを向けてしまう。



虫「さてさて今お肉焼くという声が聞こえたんですけどね、一体僕達はこんな夜中にどんなヘビーな物を食べさせられるのでしょうか。」



そう言って、虫さんがこちらにカメラを向ける。



私達は、それに気づいてないフリをする。



カメラが向いてるのは、2秒くらいだろう。



でも、それは視聴者を勘違いさせるには充分すぎるくらいの時間だ。



虫さんがカメラを戻したのを視界の端で確認すると、御曹司くんのLINEを見る。



＜［え、今あすなろ抱きしてたよね！？］
［やっぱ付き合ってんの...？］
［マジで答えてほしい］
だって。

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