初恋ラプソディー2【S.S】 (ページ30)

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30 デジャヴページ30

ピアノの前に座って楽譜を一通り見て、鍵盤に手を置く。

ふーーっと呼吸を吐き出して、音符を追っていく。

メロディーが切なく胸が締め付けられる。。。

私は夢中で音符を追った。

どんどん曲にのめり込んでいく。。。

ちょっとアレンジなんてしちゃったり。

この曲を弾いていると、あの夏。

そして翔くんと過ごした日々を思い出す。

そんな曲だった。

ぱちぱちぱち。。。。

夢中になってその曲を引き終わると拍手の音が聞こえて振り返ると翔くんが少し目を細めて私を見ていた。

A「あ、ごめんなさい。。。勝手に弾いちゃった。。。ていうかごめん起こしちゃったね。。。」

慌て立ち上がろとしたら

ドターーン。。。。

私は椅子から転げ落ちた。

翔「あははっA相変わらずどんくせーな(笑)」

ほらってあの日のように差し出された手。

私がその手をとるとぐいってひきあげられる。

デジャヴだ。。。

翔「つーか。久しぶり、だな、A」

A「うん、久しぶりだね。。。」

2人とも話が続かなくって俯いて黙り込む。。。

翔「つーか、岡田さん彼女迎えに行かせるつーから誰かと思ったらAだったんだな。。。」

ふって寂しそうに笑う姿が胸に刺さる。

どうして？

どうしてそんな顔するの？

翔「とりあえず東京帰りますか？」

翔くんはそう言って私の頭をポンポンと撫でた。